百鬼夜行 陽 | aya風呂

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ちょっとまた書いてみようかな(´u`)

サイドストーリー10篇。
『墓の火』寒川秀巳、『蛇帯』桜田登和子 誰それ?と思って文藝春秋の登場人物情報を見ると『鵼の碑(ぬえのいしぶみ)』coming soon!
9年経過するのにまだ出版されていない。
ネットの噂によれば、原発問題だかなんだかどうやら核心を突きすぎたのか、発行時期探り中だとか。
昭和9年日光国立公園の国立公園指定年の事件が契機となる話のようだ。
汚職、青白く光る石碑ってキーワードが出てくるが、なんだろう。
発行された時「鵼の碑」を読むとなにゆえ出版延期になっているのかもわかるでしょう。

『目競』は平野祐吉かと思ったら榎さんだった。
「人には見えぬものが見える男は、なぜ探偵になったのか」ちびっこ榎さん物語( ⁎ᵕᴗᵕ⁎ )
これが最後でよかった。
なぜなら、どうしようもなく気味悪いやつのサイドストーリーもあったから。


一事が万事かみ合わない薄気味悪いヤツ。
無口なのに、たまにしゃべる内容はちぐはぐ。
異常だ、気がふれている…と周りの人に思わせる人物の、その発言や行動に至るまでの思考過程描写がすごすぎる。何も聞かない何も考えない人にも、人生の仕組みがあった。
本人ですら自覚していない衝動が形となったその末端部分だけが見えるから、ちぐはぐで予測不可能で、恐怖を覚える。
なぜそんなことがわかるのだろうか。想像力豊かな人だ、京極さんは。




『定本 百鬼夜行 陰』『定本 百鬼夜行 陽』|文藝春秋