百器徒然袋 風 | aya風呂

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ちょっとまた書いてみようかな(´u`)

百鬼夜行シリーズ中の榎木津もの第二弾。
中編というか、それぞれ300頁弱あるからほぼ長編が3作。

五徳猫は「右」、面霊気は「釈然としない」
各作品の各章冒頭、韻を踏むかのように同じ言葉を持つ文章が繰り返される。
雲外鏡は「本島の卑下」というテーマが繰り返される。

榎木津ものは読むギャグ漫画なのに、狂言回し本島「卑下の嵐」を延々聞かされ、せっかくの榎木津気分が台無しだ
自分ですらわかる自分の欠点なんて、他人からみたら明白。そんなのわざわざ聞かせるとは、へりくだりの体をした嫌がらせじゃないか

へりくだり防御している相手にそうズバリと指摘できないところが二重苦
それに物わかりの悪い本島は、会話も要領を得ないのでイライラしますな←京極さんの思う壺

おやおや、自分はまだ箸が転んでもムカツクお年頃だったか。
読書も選ばないと精神衛生上よろしくないですな

本島くだ巻き部分は、漢字・字面・キーワードだけ拾い、内容は勝手に補って組み立てるいわゆるAI読みで超読み飛ばし。
京極さんだから内容はあるはずだと思ったので、遮断はせずに。

やっぱ読んでよかった
他では見ることがない(であろう)榎木津の魅力に触れて、ほっこり。
三体ロスまで引き飛ぶ

お話の内容は手の込んだ嫌がらせ合戦。からっとしていて実害もないから、安心安全
なんだかんだいって、文句言えてるうちが華でやんすな

しかし、京極さんの描く関西人はひどいもんだなあ

『文庫版 百器徒然袋 風』