最後の誕生日プレゼント
こんにちは、タケヒトです。
改めて「タケヒトプロデュース2020」配信ライブ、そして、昨日の彩冷える生配信をご覧いただいた皆様、どうもありがとうございました!
二日間も皆さんと一緒に過ごす事ができて、本当に幸せな誕生日になりました。
どうもありがとう。
今回の「タケヒトプロデュース2020」の締め括りとして、今日は久しぶりにブログを書かせていただきます。
「タケヒトプロデュース2020」には、今どうしても届けたかった思いがありました。
自分の誕生日に、今どうしても届けたかったその思いを、葵君、夢、インテツ、KENZO、NAOKIさん、優一さん、そして泰斗の力をお借りして形にさせていただきました。
誕生日というものは、いつも自分を支えてくれる方々、そして、何より自分を産んでくれた母に感謝する日だと思っています。
今回、感謝の気持ちを届けたかった僕の母は、先々月の6月6日に他界しました。
昨年の6月からちょうど一年もの間、入院をして頑張ってくれていましたが、治療の方法も見つからないまま天国へと旅立ちました。
とても辛かっただろうし、とても悔しかったと思う。
母が耐え抜いた苦しみは僕なんかでは想像もつかない。
でも、そんな状況でも、また僕のライブを観に来る事を生きがいに、最期まで家族のために生きてくれました。
昔から音楽が大好きな母。
中学生の頃、僕がギターをやりたいと言ったらギター教室に通わせてくれたのも母でした。
僕がその発表会に出る事になった時には、譜面が読めない僕の事を心配してX JAPANの「Rusty Nail」のギターソロを、自分が大学時代にやっていたマンドリンで教えてくれた事もありました。
母は僕の音楽活動に対して一度も反対した事はありません。
反対するどころか、むしろずっと応援してくれていました。
僕が初めて組んだバンド雛罠から、アヤビエ、彩冷える、そしてAYABIEまでの全ての音源、DVDを持っているほど。
他界した後、母の部屋に入った時に見たその箱には、「宝物」と書かれていました。
そんな母が、特に気に入ってくれていたのが「Kanon」、そして、僕や兄がお見舞いに行った時に聴きたいと言ってくれたのが「sleet impact」でした。
枕元で僕のスマホから流れるその音を、ただじっと、天井を見つめながら聴いてくれていたその表情を、今でも鮮明に覚えています。
あの時母はどんな気持ちであの曲を聴いてくれていたのか。
今でも本当の気持ちはわかりませんが、とてつもない不安の中でも何とか希望を見出そうとしてくれていたのかもしれません。
今回のタケヒトプロデュースは、そんな天国の母に捧げるライブでした。
そして、昨日お知らせした「Kanon」と「sleet impact」の新たな音源は、天国でもずっと聴いていて欲しくて作り上げたものでした。
かけがえのない仲間たちと、スタッフさんと、そして、いつも応援してくれている温かいファンの皆さんに囲まれながら、僕は今でも音楽ができています。
その証を天国へ届ければ、きっと母も喜んでくれるだろうし、安心してもらえる。
そう思いました。
実は、僕は母が亡くなった事を、メンバーを含め、ほぼ誰にもきちんと伝える事ができないままでいました。
何度も伝えようと思ったんだけど、言い出せなくて。
でも、10日ほど前かな。葵君と夢のボーカルレコーディングが終わって帰宅した時、自然とみんなに伝える事ができました。
そして、AYABIEセッションのメンバーにも、ライブが終わった後にお伝えする事ができました。
今回の誕生日でメンバーやNAOKIさん、優一さん、泰斗、スタッフの皆さん、そして、ファンの皆さんからいただいた温かい気持ちは、母から僕への最後の誕生日プレゼントだったのだと思います。
とても強くて、とても優しかった母。
母の思いも乗せて、僕はこれからもずっと七色の彩冷えるを続けていきます。
母の願いが叶わなかった渋谷公会堂で、皆さんと再会できるのを楽しみにしているね。
このブログを以て「タケヒトプロデュース2020」は完結とさせていただきます。
本当にどうもありがとうございました!
タケヒト