[雑誌] COURRiER Japon 2009年12月号 | 知磨き倶楽部 ~ビジネス書で「知」のトレーニングを!~
2009-11-17 22:00:00

[雑誌] COURRiER Japon 2009年12月号

テーマ:経済/社会

フランスの国際ニュース週刊誌であるCourrier INTERNATIONALと提携しつつ、独自の編集方針と情報収集によって、世界中のメディアから良質な記事をピックアップして届けてくれるCOURRiER Japon。

今月発売の2009年12月号は、創刊4周年記念号。

こうした知的刺激を与えてくれる良質な雑誌には、これからも永く続いてもらいたいと切に願う。


そんな4周年記念号は、創刊当時から編集方針の柱に据えられている「世界が見たNIPPON」の拡張版がメイン特集。

特に今回は「日本では深刻な不況が続いていますが、他の国から見れば日本には底知れぬパワーがあると感じられるようです。そんな海外からの”エール”をお届けします。」と編集長レターに記されているように、「NIPPON」を好意的に捉えた記事が多いのが特徴だ。

※編集長レターは定期購読者特典の一つ。今回は編集部のお心遣いによって献本にも関わらずいただけてしまった。


そんな特集記事、普段の僕であれば、もちろん鳩山首相(特集のタイトル「”宇宙人”的NIPPON」は勿論この方のため)や、イチロー選手に関心を寄せるのだが、今回は少し比重としても目立った「コンテンツ・パワー」という視点が気に留まった。


実は、本特集で取り上げられている18項目の「NIPPON」のうち、コンテンツという視点で括られると考えられるのが、

FILE 02 村上春樹

FILE 04 是枝裕和

FILE 05 宮崎駿

FILE 09 コンテンツ・パワー

FILE 15 ”MANGA”中毒

FILE 17 ガンダム

の6項目であり、実に3分の1を占めている。

(村上春樹さんや是枝裕和さんは少し分野が離れているので、一緒に括ってしまうのはやや強引かも…。)


グローバル社会における世界から見た日本のプレゼンスを語る際に、このコンテンツというソフト・パワーが取り上げられることは多いけれど、実は経済人的にはそれほど注目されていないという意見もあるので、僕たちとしては、そうしたバランス感覚も持ちながら見ていくことが必要だ。


もちろんアニメなどの日本発のコンテンツが持つソフト・パワーが強いということは事実である。

しかし、世界が日本に期待しているのは、やはり技術などのハード・パワーであって、ソフト・パワーというのは世界の中でのプレゼンスを発揮しうる核となり得るかどうかはやや疑問が残るのである。

※参考記事: サマーダボス会議 in 大連 報告会 第6章 環境やアニメに対する日本の認識と、世界の認識は違う


本特集では、通常僕らがイメージしているような、日本のコンテンツ・パワーの強さを感じる記事が並ぶ。

ただ、その一方で、こうした経済会議の場で起こっていることも事実として認識しておくことが、「世界が見たNIPPON」を自分の中に取り込んでいくためには重要だと思っている。


さらに、国内で現実に起こっていることに目を向けたときも、例えば漫画業界は不況に喘いでいる。

海外でも人気のある日本の漫画雑誌は、ほぼ前年同月比で発行部数は減少しており、最盛期からすれば半減している。

また、日本の強いソフト・パワーである「漫画」を生み出す現場は、その評価にふさわしいだけの収入が得られるような状況にはなっていないという現実もあるようだ。

※参考1: 低迷する漫画業界の大問題、製作現場のワーキングプア from 東洋経済

※参考2: 想い出がいっぱい from 珍村(上記参考記事のの元ネタ)


こうした多角的な見方を自分の中に取り込み、判断軸を作り上げていくことが、これからのグローバル社会の中を日本人として生き抜くために必要なんだと思っているし、そのために、こうした国内の現状だけではなく、世界がどのような目で見ているのかを多角的に伝えてくれる、本雑誌が欠かせない。


個人的にはガンダムが、タイでも大人気だということに驚いたのだけれど。



そのほか、特集記事以外でもいくつも気になる記事があったが(たとえばWorld News Headlineの「金融危機後、ドイツで要望急増「経済」を学校の必修科目に!」には賛成! 日本でも考えて欲しい!)、一つだけ、WHO'S WHOで取り上げられているノーベル医学生理学賞を受賞されたキャロル・W・グライダーさんの言葉が特に印象的だったので、最後に紹介して終わりたい。


キャロルさんは2児の母親としての役割を果たしながらも、ノーベル賞を受賞するほどの功績を残す研究活動をしてこられており、特に女性ビジネスパーソンとしては注目の方だと思うのだが、男性にとっても彼女の「集中力」は見習うべきところ。

彼女は、オフィスでは研究に、家にいるときは、とにかく家庭のことに集中する。同僚のなかには、子供のことが気になって1日に4回も家に電話をかける人がいるが、まったく理解できないと言う。

「家を安全な状態にし、携帯電話の電源を切らないでおけば済む話です。仕事の最中に家庭のことは考えません。」(p.19)

仕事術の本が売れ、僕もたくさん読んでは紹介してきているけれど、こうした徹底ができなければ、仕事の効率化は頭打ちだし、成果をあげることはできないのかもしれない。。。



追伸:

本誌は R+(レビュープラス) 様よりレビュアーとして献本いただいたものである。

毎月レビュアーに選定いただき大変感謝しており、ここに御礼申し上げたい。


献本が届いたときに表紙を見た妻が一言。

「その表紙の似顔絵、すごいいい雰囲気だね!」と。



【基礎データ】

雑誌名: COURRiER Japon

発行元: 講談社

種別: 月刊誌(毎月10日発売)



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