今回は3月にサントリー美術館で行われた国宝・三井寺展を鑑賞したことと、5月に三井寺を訪問した際の話になります。
国宝三井寺展では、秘仏の不動明王立像と如意輪観音菩薩坐像に注目していました。
不動明王立像は全盛期の貴乃花をほうふつとさせる力強さ。 正面から見るのもよかったですが、明王の左横から見る姿がお気に入り。
真下に伸ばした左腕の筋肉の盛り上がり方といい、 照明を受けた横顔といいこの角度が非常に画になりました。
そして、展示の後半にお披露目される如意輪観音菩薩坐像。これがまた超セクシーでしたねえ。
いろんな角度から見させてもらいましたが、観音様の右手前45度の角度から見上げる形がベストポジションと思いました。この角度から見る表情や、右手右膝には本当にグッと来ました。
仏像は本来は性別がないのですが、観音様には女性的な部分がありますし、その中でも三井寺に限らず、如意輪観音は特にセクシーです。
もっとも、同行した女性陣2名は「でも、ヒゲ生えてたでしょう?」だそうで。
そういう表現されるとなあ。
あのアンニュイさから漂うセクシーな雰囲気というのは、男性のほうが好むものなんでしょうかね…。
このような展覧会での拝観というの味気ないという見方もありますが、いろんな角度で拝めるのは展覧会だからこその貴重な機会ですから、これはこれでメリットもあります。お寺での秘仏開帳といっても、厨子の中の場合が多いですし。
その後、5月のGWには実際に三井寺に行ってきました。
印象に残った仏像は金堂にある尊星王立像(彫刻)です。絵画のほうは重要文化財指定されていて、公式サイトにも出ていますが、仏像は画像がありません。
なんと表現したらいいか分からないのですが、“ポップ”な感じがとても珍しく印象に残りました。
その姿というのは龍の背中の上に片足で立ち、両掌には月と太陽を乗せ、頭上には鹿の頭。
上げた片足は真後ろに折り曲げており、両手でバランスをとりながら片足立ちしているようにも見えますし、スキップしているようにも見えました。
重要文化財などの指定を受けていないせいか、いろいろな雑誌などを探しても、写真がありません。写真でも見られないだけに、もう一度見たいですね。
三井寺は西国三十三所の札所になっていますが、西国札所巡りについての日記はまた別の機会に書くことにします。
三井寺金堂の弥勒仏
三井寺食堂の釈迦如来