自らを愛されるものと呼ぶこと、自らをこの世界にあって愛されるものと感じること】


ネアリカ作りに必要なものに、毛糸やボンド、ハサミが挙げられるが、それはあくまで物質的に必要なものであって、一番大切なものは、ネアリカに興味に興味あるんですっていう純粋なマインドだったり、やる気や集中力、感じる能力だったりもする。ネアリカ発祥の先住民ウイチョル族は、神の肉(ペヨーテ)を摂取し、その幻覚作用を通じて精霊世界と交流するが、現代人もペヨーテを摂取せずともトランスの感覚(原始の勘)を取り戻す必要があるのではと感じたりもする。それは『繋がり』の感覚だと直感的に感じる。

2020年より始まった流行病による自粛生活により、デジタルツールを使う時間が格段に増えた。あるデータによると世界の広告産業は、毎年60兆円規模でテレビや新聞からスマホに移行しているという。アルゴリズムからチョイスされた一日中垂れ流される情報、SNSで繋がりっぱなしのコミュニケーション、無限にある動画アーカイブ。ネット社会は何もかもが供給過多にあり、自分がネットを利用しているつもりが、いつの間にか完全にネット依存し流されていることに気がつく。


昨今、モノトーンの空間にスマホやタブレットだけの部屋に住んでいるミニマリストさんが流行っているが『自分の部屋はシンプルで何もない』と一見捉えられているかもしれないけれど、実際にはスマホがかなりのモノをカバーしていて、テレビやラジオ、オーディオ機器、電話、カメラ、ビデオカメラ、書籍、漫画、カーナビ、時計、DVD、ゲーム機器、お絵かき道具、スーパー、量販店、銀行、お金、話し相手...ありとあらゆるもので部屋を埋め尽くされているように感じる。実際あろうがなかろうが、目に見えないか見えるかの違いであって、実は色んなモノを必要としている。

またSNSのコメント欄で、誹謗中傷やアンチコメントが問題視されているが、手紙ひとつ出すにしても手間がかかった昔と違い、今やスマホひとつでポンポン手軽に関係者にダイレクトメッセージを送ることが出来る時代である。『簡単』って危うくて、予め自分のコンディションが安定してることを確認してないと、相手の気持ちも考えず目先の私利私欲(自分を認めてほしい、単なる憂さ晴らし等)に走ってしまいがちだ。また産みの苦しみも知らないで、自分は安全圏に身を置きながら平然と反吐のような言葉を吐く人達は、いつの世にも何処にだっている。


話は逸れたがその一方でアナログ回帰か、最近ではPENTAXのフィルムカメラが若者に売れているらしいし、音楽シーンではレコードやラジカセ、昭和歌謡も再熱している。ノートや万年筆などの文房具の売り上げも伸びていると聞く。主婦層では手作りのパンや味噌、手芸なども流行っているし、ゼロからの田舎暮らしで農業を始める人も増えている。


モノの価値が『簡単に早く手に入る刺激的なモノ』から『手間がかかるけど形があって質の高いモノ、コツコツ作られた職人気質なアナログなモノ』にまた戻ってきているとしたら、とても面白い現象だなぁ。商店街の肉屋のコロッケ買いに行ったり、自販機のエロ本ゲットしたり、ただ星空を眺めたり。。スマホの小さな画面から飛び出して地面を踏みしめ、町内→地域→国→地球→宇宙と、繋がりの輪が広がっていったら楽しいなぁ。

ウダウダ書いてしまったが、まずは5感をフル活用しながら目の前の暮らしを繋がりを大切にしなきゃだなぁ。。トホホ🍥✨



"自らを愛されるものと呼ぶこと、自らをこの世界にあって愛されるものと感じること"

(レイモンド・カーヴァー)


ネアリカ"nierika"huichol Yarn painting.drawing.455×380mm.