5週間の取材 <撮影現場を紹介> | オーロラを全国にお届けする AURORA DANCE 中垣哲也のブログ

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オーロラ メッセンジャとしての活動、オーロラに関わることなど
他で書けないことも、写真もいっぱい、ここで公開します。

5週間の間、毎日のように北の空にレンズを向けて待ち続けました。

 

日が暮れる。さあ、スタンバイ完了!

 

・・・

 

5週間の取材で、撮影に関わる内容を公開します。
特に企業秘密はありませんが、オーロラを狙っている、

撮影してみたい方には参考になると思います。

 

 

天頂(画面上)に流れる天の川銀河にカシオペアがいますね。

あー、気持ちいい。

 

5週間の間、ほぼ毎晩のように見てきた光景です。

 

あ、ところで、肝心な北極星はわかりますよね?

 

 

 

無意識に北斗七星の方角、北の方に意識が向きます。

 

慣れてくると、北極星より若干東側にオーロラダンスの中心がずれていることも身につき、眺める方角も自動修正するようになります。

 

見知らぬ土地に行っても、星が見える前からオーロラが登場する方向が感覚的にわかるようになる・・・野生の勘が戻ってきた??

 

ここまで感覚が修正された人は、よほど滞在時間が長いマニアですね。(クレイジーかも)

 

 

今回の取材期間は2021年 8/26 - 10/3、

現地の極北では秋から初冬を意味します。

 

実際にオーロラに逢えるチャンスは35日間ありましたが、

その間ずっと活躍してくれた機材たちはなんとも頼もしく、

またかわいいものです。

 

 

長年お世話になったCanonから、

今回から新しくSonyのボディに切り替わりましたが、

理由は以前のブログにくどくどと特集したように、

私がオーロラの爆発を動画で録る!という方針に切り替えたからです。

 

進行した肝臓がんと闘いながら、

2019年の取材ツーに同行された仙台の佐藤信さんが、

私にオーロラの動画撮影を導いてくださいました。

天国の故人に感謝しています。

 



 

<メインカメラボディ>

 

Sony α 7 s Ⅲ 3台

 

オーロラを動画で撮影するミッションを任すのは、

このボディがベストであることを検証しました。

 

私としましては後継機が登場するまでは3台と苦楽をともにすることになりそうです。

 

 

 

オーロラの撮影は暗闇の中でうごめく繊細な光です。

ボディの高感度特性と同様に、レンズの明るさF値が極めて重要です。

 

 

<レンズ>

 

オーロラ撮影用メイン

 SIGMA 35mm F1.2 DG DN

 SIGMA 20mm F1.4 DG DN

 Sony FE14mm F1.8 GM

 

3台のカメラには、ルーティーンでこれら3本がセットされます。

 

今回の取材の目的は「オーロラ爆発を動画で記録する」でしたので、とにかく少しでも明るいレンズが一番活躍しました。

 

意外に思われると思いますが・・・

 

F1.2とF1.4の違いは歴然でした。

少しでも明るい方が大きく有利になる感じです。

 

F1.8の方は「月明かり+爆発」のように極端に明るくないと動画記録に及びませんでした。

 

動画撮影においてファインダーで確認する限り、

SIGMA 35mm F1.2 DG DN の品質は驚くほど優れており、SIGMA 20mm F1.4 DG DNとは次元が違って見えます。

 

よって、本取材で最も動画記録で活躍したレンズは8割が

SIGMA 35mm F1.2 DG DN となりました。


現状でオーロラ撮影(動画)に最もポテンシャルが高いレンズと言えるでしょう。
これからオーロラの動画に挑戦される方にはイチオシです。

また、どれほどセンサーが高感度でも、

F2.0より暗いレンズでは、動画は前提にしない方が良いです。

 

ISOは5万ほど上げてしまうと、ノイズが多く、

もはやきれいという映像にはなり得ないと思います。
 

今回、私の感度設定はISO25600、32,000をリミットにして撮影しました。

現時点ではまだ動画を検証していませんが、あらためて感度がどこまで耐えられたのか?リポートしたいと思います。

 

 

 

 

<控えレンズ>

 

出番は少ないですが状況に応じて、控え選手も登場あります。

 

 SIGMA 8mm F3.5 EX DG CIRCULAR FISHEYE

 SIGMA 15mm F2.8 EX DG DIAGONAL FISHEYE

 SIGMA 14-24mm F2.8 DG HSM

 

プラネタリウム投影用に魚眼レンズも多用したいところですが、

ダイナミックに動くオーロラには暗すぎて露出時間が長くなり、ほぼ出番はありません。

SIGMAさんに新しく明るい魚眼レンズの開発を懇願しています。

(もう15年くらい前から何度も!)

 

 

 

 

<望遠レンズ>

 150-600mm F5-6.3 DG DN OS

 

おもしろいくらいにアグレッシブな開発を続けるSIGMAさんから発売されたばかりのNew Face。高性能化+コンパクト化+軽量化を徹底的に追求した望遠ズーム。海外取材では、機材の軽量化+軽量化は最重要視しますが、それが解決しました!特に一番引っ張った600mm側での性能を重視したといううれしい設計です。機材の多い私のためにつくってくれた?笑 もう一生手放せません。

 

ホッキョクジリス。

なにやらごそごそやっている私に挨拶に来てくれました。

 

野生には簡単に近づくことができないので、アラスカでは600mmまでのレンズが重宝します。

 

・・・

 

5週間の間、夜、特に明け方は、ほぼマイナス気温まで下がりました。

 

取材後半には、明け方の気温はマイナス15℃を下回ることも。

一晩超すとご覧の通り。

   ↓

 

実際はクロスをかけて、少しでも保温していますが、一晩経つとドライアイスのようになってしまいます。

 

 

カメラバッグにも霜が降りる。気温がマイナスになった証し。

 

 

 

レンズに霜がつかないようヒーターは必需品。

 

 

ヒーターのバッテリーはモバイルバッテリーだが、3,000円くらいから使える商品が存在。複数必要なので助かる。

 

 

カメラ本体にも給電出来るのは魅力。

 

オーロラを待っているときに、カメラ本体の電源がオフ(オートパワーオフ)になると給電が始まる仕組み。寒いところではありがたい機能。

 

 

<三脚・雲台>

 

以前は自由雲台だけで足りていましたが、

動画を録るにはビデオ雲台が必要。3台とも違う仕様は、暗闇で混乱するため、明るい日中の内にリハーサルをします。

 

 

動画に挑戦するため、撮影ミニクレーンとスライダーも導入。

 

 

 

ツンドラの大地を地面から3mくらいまで視点を動かす(上げる)想定のセッティング。

 

 

 

草木の合間をゆっくりとスライド、水面が開けてくるセッティング。

 

 

 

<撮影データ量>


撮影データ 2.5 TB
動画データ 1.3 TB


<撮影枚数>


・アラスカ 32,000枚
・ユーコン 48,000枚

滞在日数が多いユーコンでチャンスが多かったので、写真枚数も多いですが、動画データも同様です。

 

 


<SDXCカード>

 

ハイビットレート動画を記録可能なハイスペックなカード

 

Kingston 128GB 300MB/s UHS-II V90 合計6枚

(各ボディに2枚づつセット)


カードリーダー 2

 


<ストレージ>

メイン SSD 2T 4台
サブ HDD 2T 2台

 

 

次回の取材は来年2022年2月と3月の予定。

当然真冬の装備が必要になるので、さらに荷物の見直しが必要になりそう。

撮影ミニクレーンやスライダーは持って行けないが、3台撮影体制は崩せない。

 

明るいレンズとして、F1.2のレンズ50mmが存在するので、

動画撮影用として戦力に加えたいものだ。

 


取材協力:株式会社シグマ

 

引き続き「オーロラはどの辺に発生したか5週間を分析」もご覧ください。