こんにちは、お久しぶりです!更新の間隔が空いてしまってすみません。。
今回は、職務(肩書)のキャピタライズについて紹介します!

『AP Stylebook』や『Yahoo! Style Guide』にもあるように、英語における職務(肩書)のキャピタライズ表記では、「正式な職務名(formal titles)が個人名の直前にくる場合のみキャピタライズする」ことが基本ルールとなっています。したがって、個人名を伴わない場合や正式な職務名以外の肩書(職業を表す名称など)は通常小文字で表記します。

正式な職務名には大きく次の3つがあります。
●    政府機関(president・senator・mayor・ambassadorなど)
●    宗教団体(pope・cardinal・rabbiなど)
●    その他組織 (chair・treasurer・general managerなど)

・正式な職務名が個人名の直前にくる場合、職務名をキャピタライズする
(1) Japan's Prime Minister Shinzo Abe will hold talks with U.S. President Barack Obama in Washington on February 22.

・個人名を伴わないのでキャピタライズしない
(2) The president plans to step down next year.(×President)
(3) The pope visited Japan.(×Pope)

・個人名を伴う場合でも、職業を表す肩書はキャピタライズしない
(4) Hollywood movie stars Angelina Jolie and her partner of seven years Brad Pitt(×Movie Stars)
(5) When astronauts Neil Armstrong and Buzz Aldrin took their ‘giant step’…(×Astronauts)

・個人名を伴う場合でも、職務名が個人名の後にくる場合や、「カンマ」で区切られているときには、キャピタライズしない。
(6) Shinzo Abe, Japan's prime minister, said at an April 19 press conference.

肩書が正式な職務名を示すか、単に職業を示すかどうかは、最終的にそれを使う組織の慣習やルールにより判断します。正式な判断ができない場合は、(6)のスタイルを使うことが推奨されています。

最後に、翻訳における職務(肩書)の表現で注意すべき点について記載します。

英語は同じ表現を繰り返すことを避ける傾向が強い言語です。
したがって「オバマ大統領は…。オバマ大統領の…。」という記事を英語で書く場合、1回目の登場(first reference)で「肩書+フルネーム(President Barack Obama)」を使用し、2回目以降の登場(second reference)では、代名詞やその他の表現(the president・Obama など)を使って、言い換えることが一般的です。

逆に、日本語の特長としては、1回目の登場(first reference)で「肩書+ラストネーム(オバマ大統領)」を使用し、2回目以降の登場(second reference)でも同じ表現を継続して使用しても大きな問題はありません。

そのため、「オバマ大統領は…。オバマ大統領の…。」をすべて文字通り「President Barack Obama」と訳してしまうと、英語としては非常に不自然でくどい表現になってしまいますので、注意が必要です。

また、英語に翻訳する日本語原稿を作成する場合にも、「肩書+ラストネーム」を「肩書+フルネーム」に変えるなど、英語化することを念頭において原稿に工夫をすることで、英語としてより自然な翻訳に仕上げることが可能となります。

*----------------------------------------------------*

今回は、キャピタライズ≪固有名詞(3)職務(肩書)≫についてご説明させて頂きましたが、いかがでしたでしょうか?分かりにくいところがあれば是非コメント下さい!

次回は、『略語・頭字語』の表記方法について紹介しますきらきら


↓↓この記事と合わせて読みたい↓↓
【翻訳担当者の英会話ひとくち講座】 <第5回>スペリングと語彙(米語vs. 英語)
【翻訳担当者の翻訳英語ひとくち講座】<第6回>キャピタライズについて
【英会話&留学ネタ】知らなきゃ困る。メチャクチャよく見る、英語の略語!
【翻訳担当者の英会話ひとくち講座】<第4回>時間と日付(曜日・月・年)の表記
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


   ↓↓翻訳に関するお見積のご依頼は、下記ウェブサイトから↓↓
  お気軽にお問い合わせください。(BLOGを見たとお伝え頂けるとスムーズです)
    
◆【アウンランゲージ】http://www.aunlan.com/
世界64ヶ国の言語に対応する翻訳会社。最適な翻訳サービスを紹介します!

TEL:0120-681-204
      098-894-7510
Mail:ae@aunlan.com
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━AUN.CONSULTING.Inc.━