こんにちは。
今日は「聞く力がつなぐ様々な信頼関係」といった話を書いてみます。
仕事をしていると「本当にコミュ力のある人」もいれば、「おしゃべりなだけの人」もいます。前者はどんな職場でも重宝されるでしょうが、後者はその逆でしょう。
そんな両者の違いはどこにあるのでしょうか。一緒に見ていきましょう。
まず、「おしゃべりなだけの人」が勘違いをしているのは、「喋れる=コミュニケーション力」だと考えている点です。これは完全な間違いとも言えませんが、「喋れる」ことはコミュニケーションの1要素でしかなく、「喋りが上手いからいい」ということではまったくありません。
しかし、「自分はおしゃべりが上手い」と考えている人は、そのままコミュニケーション能力も高いと勘違いをしてしまって、まわりの人を引かせてしまうのです。
もしかすると、皆さんのまわりにも一方的に自分の話ばかりしてくる人がいるのではないでしょうか。皆さんが喋ろうにもスキを与えてくれず、ずっと1人で喋っている人です。こういった人はコミュニケーション力が低いと言わざるを得ません。
実は私のいるお笑いの世界でも、こういった勘違いが非常に多くなっています。特にお笑いを志す人は「自分で笑いを取りたい」と考える人が多いですから、よりその傾向が強い気がします。特に明石家さんまさんに憧れる人は非常に多いですからなおさらのことです。
しかし、さんまさんの凄さは実は喋りではありません。もちろん、喋りもとんでもない技術を持っていますが、さんまさんのコミュニケーションの真髄は人の話を聞くことなのです。どの番組でも、さんまさんは必ずゲストの話を深掘りします。しかもさりげなくです。
芸人という性質上、オチは自分になるかもしれませんが、その前にしっかりと相手のことを知ろうとするコミュニケーションを取っているのです。
そのため、さんまさんの番組は、さんまさんがたくさん喋っているように見えて、ゲストの話も自然と覚えており、人気番組になっていくのです。
ですから、大事なのは「喋る能力」だけではないのです。
●本当にコミュ力がある人の特徴
本当にコミュ力のある人は、このことをよく理解しています。そのため、一方的に喋ってばかりの、ボールを投げつけるようなコミュニケーションではなく、相手とキャッチボールをするようなコミュニケーションを取るのです。
私が多くのビジネスパーソンやお笑い芸人と仕事をしてきて感じるのは、コミュニケーション能力が高い人は、口数が多い人ばかりではありませんでした。むしろ、口数は少ないなと思う人が多いような印象すらあります。
そういった人たちがどんな印象かというと、先ほどのさんまさんの例のように、相手の話を引き出すのが非常に上手いのです。
静かにこちらの話を聞きながらうなずき、ときには質問をしながら話を深掘ってくれるのです。するとこちらは話していて気持ちがよくなりますし、深掘りされることによって頭のなかも整理されます。まさにいいことづくしでしょう。
こういったことからもわかるように、コミュニケーション能力は「口数」で決まるわけではありません。同時に、派手なことを言って目立てばいいわけでもありません。
あくまで、相手の話を聞きながら自分の意見も同じように伝えていくことが重要なのです。
よく、売れっ子の漫才コンビが言うことがあります。それは「漫才はテンポが合わない人とやったらダメ」というものです。
話だけで笑いを取る漫才において、人の話を聞けない、人の間で話せない人とコンビを組むのは致命傷だと誰もが口を揃えます。これはコミュニケーションにおいても同じなのではないでしょうか。
相手がいないと成立しないコミュニケーションにおいて、自分本位で一方的に喋ってしまうのは決していいことではありません。話す相手がいる以上は、その相手にテンポを合わせて、お互いにキャッチボールをすることが大事です。
そのため、自分はおしゃべりが苦手だという人こそ、意外とコミュニケーション能力に長けているとこともあるかと思います。あまり卑屈にならず、皆さんなりのコミュニケーションの正解を見つけていただければと思います。
今日の本多さんの話は、「傾聴力」の大切さについて、お笑い芸人を例に伝えるものでした。おしゃべり好きな人は、聞いている側として同調するコメントを発すると、さらにトークがさく裂して止まらなくなりますのでエンドレスになることもあります。しかし、本人の関心のないテーマで話を傾けると、とたんに静かになり、話を聞いてきれる人を探し、また、長々と話始めます。
今日は、占い師のトークテクニックから話を始めたいと思います。
●なぜ、わかるんですか?
「このブログを読んでいるのは、どんな人達なのだろうか」。書き手として常々気になっています。読者によって書く内容も語り口も変わってくるからです。
そこで、アメリカの著名な心理学者が提唱する最先端のメソッドを駆使して、読者像をプロファイリングしてみました。以下の項目のうち、どれくらい当てはまっているかチェックしていただけますか。
・あなたは、人一倍の努力家でありながら、もっと頑張らなくてはと思う面もあります。
・あなたは、問題に積極的に取り組む一方、ズルズルと先延ばししてしまうときもあります。
・あなたは、人に頼って生きることを好まず、他者と仲良くやっていきたいと思っています。
・あなたは、粘り強くじっくりと物事に取り組み、みんなより素早く対応することもできます。
・あなたは、人や社会のために役立ちたい思いつつ、自分だけの世界を大切にしています。
・あなたは、自分だけの個性や能力を持っており、十分に生かしきれていないと感じています。
・あなたは、いつも明るく振る舞っていながら、心の中に不安を抱えていることがあります。
いかがでしたでしょうか。「ほとんど全部当たった」「まさに自分にピッタリ」「どうやって分かったの?」という人も少なくないのではありませんか。
そう思った方は要注意。妙な占いやセールスにひっかからないとも限りませんから。これからお話する「バーナム効果」をしっかりと頭に入れておいたほうが身を守るために大切です。
●占いの人気が衰えないのはなぜ?
さきほどの文章は内容が曖昧であり、誰でも当てはまる一般的なものばかりです。それを自分だけだと思ってしまうのが「バーナム効果」です。
心理学者P・ミールが興行師P・バーナムの名前を借りて名づけたと言われています。心理学者のB・フォアラーがやった実験が有名で、先ほどの文章はそれを参考にしたものです。
バーナム効果の典型が血液型占いです。科学的な根拠や因果関係がまったくないことは学術的に証明済み。信じているのは世界中で(一部の?)日本人だけだ、そうです。
血液型占いでは、A型はきちょうめん、B型はマイペース、O型は大ざっぱ、AB型は個性的とされています。そう言われると、自分に当てはまっているような気がします。
しかしながら、人間誰しもこれらの性格をある程度は兼ね備えているものです。時と場合によって使い分けるのが普通の大人の振る舞い方です。
なのに、「私にピッタリ!」「やっぱりあの人は」と思ってしまうところが、バーナム効果のなせる業です。そこに、自分に都合のよい情報ばかりを集めがちになる確証バイアスも働き、ますます信じるようになってしまいます。
動物占いや星占いをはじめ、多くの占いでこの効果は使われています。実際、フォアラーの実験では、星座占いで使う文章を組み合わせたものを用いました。
●バーナム効果を高める4つの条件
バーナム効果を効かせるにはいくつかの条件があります。これらが兼ね備えられたときに、相手は信じやすくなります。
1つ目は、誰にでも当てはまるよう、どちらとも取れる表現をすることです。これを「マルチプルアウト」と呼びます。冒頭のテストはまさにそのオンパレードです。
よく読めば、文章の前半と後半は相いれない内容となっています。ところが、「○○の面もある」「こと(とき)もある」「感じている」と曖昧に書かれると、両立できてしまいます。こんな風に、どのようにも解釈できる表現をすることが最大のポイントです。
2つ目に、個人に向けてメッセージを出すこと。「このブログの読んでいる人は」と不特定多数に対するよりも、読者の皆さん一人ひとりにプロファイリングの結果を伝えれば、信じる人が増えたはずです。今回はそれができず、せめて主語を「あなた」としたわけです。
3つ目に、権威の力を借りることです。冒頭のテストでわざわざ「アメリカの著名な心理学者」と書いたのは、それが理由です。もちろん嘘です! 特に相手が弱っていて、わらにもすがりたい気持ちでいるときは、権威の力は大きいものがあります。
4つ目に、ポジティブな内容にすることです。人間誰しも「自分を肯定したい」という気持ちを持っています。ネガティブな内容を告げられると、「自分はそうではない」と拒絶する気持ちが芽生え、効果が働きにくくなります。
●悪用されると怖い手法
今日の話をセールスやマーケティングで悪用はしないでください。悪い奴の手の内を明かすので、引っかからないようにしてほしい、というのが今回の趣旨です。
世の中にいるコンサルタントは占師と似ており、相手の悩みをズバリ言い当てることが商売に欠かせません。違いは科学的な方法を使うところ。とはいえ、最後は相手が信じるかどうかにかかっている点では、大差ありません。たとえば、コンサルタントからこんな診断を下されたら、どう思いますか。
・御社は、明確な経営戦略を打ち立てはいるが、事業や商品の選択と集中が徹底していない。
・御社の商品は、多くの顧客に支持されているが、本当に欲しい価値をまだ提供できていない。
・御社の仕事のやり方は、合理的なものだが、将来に向けて業務効率をさらに高める必要がある。
・御社の社員は、頭の回転が悪くないものの、ロジカルシンキングが十分に浸透していない。
どんな企業でも当てはまる話をして、どこに反応をするかを探ります。「そう言えば、以前大きな改革をした時に・・・」と相手が自ら情報を提供したら、「ですよね。それが問題の元凶なのです」と返して、さらなる信用を勝ち取ります(「コールドリーディング」と呼びます)。
そんな輩が御社に来たら「バーナム効果ですよね」とやり返してやりましょう。
それでは、今日も笑顔あふれる素敵な一日をお過ごしください!
頑張り屋のみなさんを応援しています!

