「自己実現に夢中になる人で満ち溢れた世界をつくる」

そして、

「自分らしく生きる人で満ち溢れた社会をつくる」

その結果、

「自己実現した人にしか見られない風景を誰でも見られる世界をつくる」

そんなビジョンを掲げる

「未来価値創造パートナー」の渡邉敦です

 

 

 

こんにちは。

 

今日は情報収集の重要性を再確認するといった話を書いてみます。

 

 

身寄りのない単身(一人暮らし)高齢者が今後急増する予測が出ていました。この記事による、日本は「家族依存型福祉国家」と呼ばれるように、家族が福祉に関して大きな役割を果たしてきたものの、身寄りのない高齢者は、家族が提供してきた支援を受けられないと。高齢期に頼れる身寄りがいないことは誰にでも起こりうると警鐘を鳴らしています。

 

年配者に限らず、人を頼ることができない人は多いように思います。相手に迷惑がかかるからとか、自分では何もできない能力の低い人と見られるのがイヤだ、などといった理由で頼れないんだと思います。

 

そういう僕も人を頼るときと頼らないときを使い分けています。人を頼るときは、自分にない能力を相手が持っているときや人の手を借りて物事を前に進めたいときです。

 

そもそも「考えてもわからないことは考えてもわからない」ということです。当たり前に聞こえますが、考えてもわからないことを考えてもわからないのは、考えが足りないのではなくて、情報や知識が足りないからという可能性を常に考える必要があると思っています。

 

一人の人間が考えられることは限りがあります。だから現場にいろんなものを見に行ったほうがいいですし、情報をもっと取りにいくことをやったほうがいいと思います。自分の専門外のことは調べないとわからないですよね。

 

たとえば、食材をたくさん知っているシェフのほうが、おいしい料理をつくりやすいのと同じです。だから、普段から自分の情報量に満足していない料理人は、いろんな農家さんの家を訪ねたり、海外の食材を求めたりと、インプットをサボってはダメだ!と認識しています。

 

ビジネスで成功している方々も同じで、たくさんの人と会って、話をするのを怠らないと聞きます。これも同じことで、異なる視点での物事の考え方や自分の考えをどう解釈されるのかをぶつけてみているんですね。

 

僕自身も「こうしたい!」という思いが強いタイプなので、そこは意識して異なるものを取り入れることを忘れないようにしています。自分の考えやアイデアは根本的に身体性が高いものだと思っているので、そこを鍛えたほうがより楽しめる気がしています。

 

とはいえ、人と会って話す機会は四六時中あるわけではないので、常にものわかりの悪いもう一人の自分をとなりにおいて自問自答し、人に説明ができるようにしています。

 

特に意識にして使う問いは、「本当にそうなのか?」です。やはり、気を抜くと人は自分の正しさを思い込みやすいので、それを防ぐためです。

 

では、みなさんにもお聞きしますが、「戦略」をみなさんの言葉で説明してみてください。

 

僕たちは普段たくさんのビジネス用語を使って仕事をしています。ところが、その意味を問われると案外うまく説明ができず、できたとしても人によって意味が違っていたりします。その典型的なものに「戦略」という言葉があります。

 

よく聞くワードですが、「戦略とは?」と問われたら、何と説明をしますか。

 

この質問に対する答え方は大きく2通りあります。一つは、「企業の長期的な作戦である」「ビジョンを具現化するための基本方針」「選択と集中を明らかにしたもの」といった、戦略の定義を述べるやり方です。

 

これには説明の仕方があります。

 

「たとえば、かつての日本軍は、南方の天然資源の確保とアメリカの太平洋艦隊に打撃を与えることを狙い、アジアとハワイを同時に攻めた。こういうのを戦略と呼ぶ」というやり方です。具体例で示すわけです。

 

「経営学では『いかに勝てる位置取りをするか?』というポジショニング論と、『いかに資源を最大限に活用するか?』というケイパビリティー論の2つの考え方がある」という学説を紹介するのも同じ範疇(はんちゅう)に入ります。

 

2つの説明は、根本的に何が違うのでしょうか。

 

●抽象的に考えて全体や本質をとらえる

この2つは、前者では戦略を抽象的に説明したわけです。抽象化力を働かせると、あのような解説になります。

 

軍事で使う戦略と企業経営で使う戦略は、少し意味が異なります。後者にしても、企業の数だけ戦略があります。一つの企業の中にも、経営戦略、事業戦略、競争戦略などたくさんの戦略があります。それらを全部ひっくるめ、細かい話はそぎ落し、共通の要素を見つけて一般化する。それが「抽象思考」です。

 

そうすることで、情報がコンパクトに圧縮でき、ザックリと全体が把握できるようになります。物事を俯瞰(ふかん)的に見ることができ、本質を浮き彫りにできます。抽象化しておけば、どんな事象にも当てはめることができ、汎用的に使えるようになります。

 

そして、抽象思考にスイッチを入れる言葉があります。「要するに」「つまり」「一言で言えば」です。

 

たとえば、会議をしていると、いろんな意見が出て収拾がつかなくなることがあります。そんな時こそ抽象思考で「要するに、みんなの言いたいことは……」と共通項を取り出してみます。

 

それこそが合意点です。まずは大まかな合意点をつかんでから、細かい点を調整していかないと、まとまるものもまとまらなくなります。

 

●具体的に考えないと違いや変化を見落とす

抽象思考ではバッサリと枝葉を落として一般化します。あるいは、物事を引いて見て全体像をつかもうとします。

 

ただし、やり過ぎは禁物です。「戦略とは捨てることなり」となると、かえって分かりにくくなります。あるいは、「グローバルなクライシスに対応すべく、新たなイノベーション戦略の構築をワンチームで成し遂げる」と言われて、意味が分かるでしょうか。こんな「言語明瞭・意味不明瞭」の話で議論が進んでいるとしたら危険信号です。

 

それに、抽象思考ばかり使っていると、すべてのことが一般化されてしまい、差が出なくなります。独自性を出すには抽象思考は不向きです。

 

そこで役に立つのが「具体思考」です。

 

大きすぎる話を小さくして、物事の細部から考える思考法です。よく使うのが事例を挙げて考えることです。イメージがつかみやすくなります。このブログでも戦略という言葉を例にして抽象思考を説明しています。

 

また、企業活動を、戦争、スポーツ、ゲーム、機械、生命などにたとえて考えるのは常とう手段となっています。

 

もう一つよく使うのが要素に分解することです。たとえば、戦略を「ヒト」「モノ」「カネ」や「どこで」「何を」「どうやって」に分けて考える、といったやり方です。

 

具体思考にスイッチを入れる言葉が、「たとえば」「例を挙げると」「細かく言えば」です。これを唱えると具体的に考えざるをえなくなります。

 

●「鳥の目」と「虫の目」を使い分ける

細かいところに入り過ぎると全体や本質を見失ってしまいます。かといって、大きなところばかり見ていると、違いや変化が分からなくなります。

 

つまり、2つの思考はセットにして使わないと役に立ちません。抽象的に考えた後で具体的に考え直すといったように。これを「抽象度を動かす」「チャンク(塊)を変える」と言います。

 

たとえば、人と話をしていると、「え、何だって?」と聞き直されることがあります。そんなときによくやってしまう失敗は、相手の落ち度だと思ってしまうことです。「相手がちゃんと聞いていなかった」と考えて、同じ話をもう一度してしまうというものです。

 

そうではなく、自分の落ち度つまり説明の仕方が悪かったのです。違う説明の仕方をしないと、「やっぱり分からない」となるだけです。

 

こんなときこそ、抽象度を動かして説明をし直してみましょう。「つまり、○○ということです」「例を1つ挙げると・・・」と。相手が分かると同時に、自分の頭の中もクリアになります。

 

鳥の目で見る抽象思考と虫の目で見る具体思考。2つの思考が両輪となって僕たちの考えが深まっていきます。抽象度のレバーを動かすことを思考の習慣にしてしまいましょう。

 

 

それでは、今日も笑顔あふれる素敵な一日をお過ごしください!

 

頑張り屋のみなさんを応援しています!

 

「A&W コンサルティング」
 代表・中小企業診断士 
    渡邉 敦 (Atsushi WATANABE)

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