★英語のこと
 

「どうやったら英語が話せるようになるか」、私自身も何千回と人に訪ね、そして尋ねられた身として、この難しい質問に最後の感想文によせて正直に答えてみたいと思います。あくまでも私見であり、留学する学生の年齢によっても異なり、多々ある中の一つの方法であり、数え切れない留学のたった二人の例ではありますが、学校の先生に「一年の成長として、驚異的」と褒めて頂いた息子と娘が実践してきた方法として、留学しているお子様、留学させる保護者の方のお役にたてれば嬉しいです。

 

第一にまず、辞書をもっと引いてもらいたいです。日本で英語を学習する時必ず辞書を備えたと思いますが、何故か海外にでると引かない方が多いです。その国に行けばその国で話される言語は自然と話せるようになる、という希望的観測があるのかもしれませんが、第一言語と第二言語は脳の習得方法も異なり、またこれは習得までにあまりにも時間がかかりすぎます。習得する前に留学期間が終わってしまう、または習得する前に同じ言語話者同士のみで固まってしまい英語を見聞きするチャンスさえ逃すという悪循環のパターンを本当に多く見かけます。これは日本語話者の英語学習に限らず、私の知るアメリカ人の友人も日本にきてから数年は学校でも家でもずっと辞書を引いていたと話してくれましたし、勉強家の台湾出身の留学生が宿題の小説を読んでいる時英単語を次々にネット検索しているのも見かけました。

 お子様が小さくて辞書が引けない場合は、保護者が教科書やプリントを辞書を引き、説明しながら一緒に読めばお子様の理解が早まり、また保護者の英語学習にもなると思います。

 また電子辞書やネット辞書でネイティブの音源を一緒に聞けば、生活の中で使用されたときに聞き取れる、聞き取れれば次は自分で使えます。正しい発音を意味とセットにして頭に入れておいた方が早道です。

 

 12か月目は、子ども達が学んで学んで学び続けてきた英語を、使って使って使い続けた1か月間でした。特に友達の家に2-3泊のお泊りから帰宅した子ども達の英語は飛躍的に流暢に感じられました。英語が話される家庭環境において英語は当たり前のこと、当然のこと。そこに仲間に入れてもらったことは英語力向上にとても大きかったと思います。伝えたい、話したい、知りたい、一緒に居たい、その気持ちがあれば「英語でなんて言うのだろう」、そんな疑問や不安は一切不要。とにかく飛び込んでみる、子どもって素晴らしい。

  

★ニッポンのこと

 私が英語学習として海外に初めて行ったのは約20年前。その頃に比べ今回カナダに滞在して、世界での日本の存在感がとても薄くなっているように感じました。日本から来ました、と伝えると聞かれるのはほぼ寿司かアニメのみ。現地のテレビニュースで日本の経済も経営も取り上げられているのを見かけることもほぼありませんでしたし、「世界が驚いた」「ニッポンの技」も見かけません。寿司店はいつも人気ですが、経営もシェフも他国の方々。スーパーに日本語が印刷された商品が並びますが、日本以外の国の商品で、意味をなさない日本語が印刷されているだけのことも多いです。私が学生のころは、「日本の技術は素晴らしい」とよく日本企業について友人に質問されたものですが、今回息子が学校で「いや、技術で勝っているのは日本でなく◇◇(他国の名前)だよ」とカナダ人のお子さんに言われたと何気なく話してくれたのを聞き、やはり日本が世界で発信できるものが激減したのではないかと感じざるを得ません。

 

 

我が子達もこれからも日本以外の背景をもつ人々と話し、日本以外の国に再びでていくことがあると思います。その時彼らが発信するニッポンが、平和で、誇れる何かをたくさん持っている力強い国で、大きく素早い世界の流れの中で取り残されることなく、地球規模で動く世界の視点から外れることなく、提供、共存できるニッポンであってくれたらと思います。

 

 

我が子達の友人達を見ていると、カナダという多文化国家に溶け込む感覚と、自分たちの祖父母や父母のもつルーツを知り、誇り、守ろうとする感覚、それら2つを持ち備えているように思います。同様に、ニッポン人のルーツを持つ人々が自国をもうダメだと切り捨てるだけではなく、けれど世界で立ち振る舞い、それらを伝えられる知識と力を備えた子ども達がこれからのニッポンにたくさん育ってくれたらと思います。主張とそれを伝える言語という術を持つ子どもがたくさん育ちますように。それを後押し、応援できる大人がたくさん存在しますように。私自身も、愛する我が子二人にとってそんな存在であれますように。