ご縁ハンター最終回

なんとなくわかる結論だったと思う。
ハスミンさんに伝えたかったことそれは,結婚とは選択であるということだ。

現代の日本では結婚しなければならないという風潮はすでにない。
ただ結婚制度は太古の昔から続いてきているように,人間の人生において大きなプラスとなるライフイベントであることは事実だが,結婚しない自由もある。

現代の女性には幅広い選択権が与えられている。いわば自由だ。
しかし自由には責任も伴う。
昔はレールが敷かれていて,レールを踏み外すような奇行をしなければ結婚することが出来た。

現代は違う。レールは自分で敷くしかない。
そして右にも左にも敷くことができるかわりに,自分で敷かないとどこにも行けない。
昔の親や親族の敷いてくれたレールと違って,失敗したときに言い訳も出来ず,
誰にも助けてもらえない。

もちろん親や親族に相談して結婚するレールや就職のレールを敷けば助けてもらえるという選択もできる。

さて,最後にこのドラマのハスミンを見て,彼女には幅広な選択がある。

概略:ハスミンという37歳のバリキャリ女性は,婚活を重ねてようやく豆腐屋の男性と結婚したいと思うようになった。
ハスミンは結婚後の生活をどんどん設計し始める中で,男性と激突する。豆腐屋の定休日をハスミンの仕事の都合に合わせて変更させようとしたことについてだ。仕事を続けるのは当然・一緒に居る時間を増やすために定休日を変更させようとしたのだ。
しかし自営業において定休日の変更は大きな影響がある。また,男性の本音は一緒に豆腐屋をやってほしかったのだ。
こうして激突した2人だが,このあとどうなるのだろう?という形で物語は終わる


この場合でのハスミン側の選択肢だが,

一つ目は,豆腐屋に嫁に入り,仕事を辞める選択だ。
この選択肢のメリットは,一緒に居る時間が長くなる。子供が出来た際にも対応で
きる。
デメリットは,女性が仕事を失う。収入が減る。

二つ目は,お互いに仕事を続けるという選択だ。
この選択肢のメリットは,女性が仕事を続けられる。収入が高い。
デメリットは,一緒に居る時間は1日に1時間もないということ。お互いに余裕がなく子作りそのものも困難だし,子供が出来たときには対応がものすごく難しくなる。

三つ目は,相手を説得して豆腐屋をやめさせる選択だ。
この選択肢は残念だが,豆腐屋の男性が前妻と離婚してまで豆腐屋を選んでいる時点でほぼないだろう。
定休日の変更で争い,ハスミン側が譲歩をしている時点で無理だろう。

四つ目は,別れるという選択肢だ。

多くの結婚できない女性達が1の選択を不平等だと言う。
この2人の関係だけをみれば不平等に一見みえるが,別にこの男性と結婚を強要されているわけではないことに注目してもらいたい。

自分が好きな男性で自分の思うように仕事も家事も育児もやりたいようにしたいというのは欲張りすぎであるという現実を理解しないから結婚できないのだ。

結婚できる女性達は1を不平等とはとらえない。なぜなら結婚とはお互いが助け合う制度だということを理解しているからである。
豆腐屋の中年男性に仕事を変えろだの辞めろだの言うことが冷静に考えて無責任であることが分かっているからである。
将来的に子供を考えれば,その間は無収入になる。
男性側の安定した収入と女性側の安定した収入とを比較すれば,男性側の収入現源を確保しておくほうが将来的に賢明だ。
それはお互いの幸せを考えた選択なのだ。
でもやっぱり仕事をしたいと考える女性は,この男性を諦めて,今度は共働きで可能な男性に絞って最初から婚活することになる。

ここで冷静に考えることだ。
ときめきを得られる男性との結婚を望むなら,仕事を諦めることも選択だ。
仕事優先なら,相手を選択する幅が狭まるからときめきが薄くても条件で選ぶことも選択だ。
仕事もときめきも全てを求めてそれ以外では結婚しないということも選択だ。

女性達には自由がすでに十二分にある。これ以上は過大な要求をするのではなく,自分達で選択していくべきではないかそのことをこのドラマは語りたかったような気がした。