おはようございます☀
健康管理士KAZUです!😀
今回は、健康阻害要因(食生活要因)について説明します。
個人の健康意識、健康に対する意欲を高め、一次予防への取り組みに重点を置いていくには、まず健康阻害要因について理解する必要があります。
健康を確保するためには、それらの影響要因のうちマイナス要因を排除し、プラス要因を助長していくことが基本となります。
1]食生活要因
(1)栄養の偏り(エネルギーの過剰摂取及び栄養素の摂取不足)
わが国の経済は極めて急激に成長しました。
食生活は国民経済と密接に関連しており、経済が貧困のときには栄養不足が心配され、逆に経済が豊かになると、飽食やグルメ志向に代表されるようなエネルギーの過剰摂取や肥満が問題となっています。
毎年行われている国民健康·栄養調査の結果でも、わが国の経済成長の姿が明確に反映されています。
肥満は種々の疾病の危険因子なので、エネルギー過剰摂取は避けるべきです。
一方で、痩身願望、嗜好の偏りなどによる栄養素の摂取不足も存在しています。
(2)食生活の欧米化(脂質摂取量の増加)
食生活の欧米化(高タンパク質·高脂質·低食物繊維食)に伴い、脂質摂取量が増加の傾向にあります。
それは、加工食品、ファストフード、外食などの食品には動物性脂質が多く含まれていることが多いためといえます。
動物性脂質や砂糖の過剰摂取は動脈硬化の危険因子でもあります。
特に、若年層での脂質エネルギー比が高い値を示しており、さらに 生活習慣病の増加が予想されます。
また、ミネラル·ビタミン·食物繊維の摂取減少などに伴い、心疾患や大腸がんの増加など疾病構造にも欧米化がみられるようになってきました。
(3)食塩(塩化ナトリウム)の過剰摂取
食塩の過剰摂取は、様々な生活習慣病の引き金となる高血圧の大きな要因となります。
高血圧は脳卒中や心筋梗塞などの危険因子でもあるため、食塩摂取量の増加が脳卒中や心筋梗塞などの増加と関連するともいえます。
いずれにせよ、食塩摂取量については、1日あたり男性8.0g未満、女性7.0g未満(日本人の食事摂取基準2015年版)が目標とされていますが、年々若干の減少はみられるものの、目標は達成されていません。
(4)カルシウムの摂取不足
日本人のカルシウム摂取量は、栄養所容量を長年下回っているのが現状です。
カルシウムに富む食品は限定されているので、所要量の確保にはカルシウムに富んだ食品を意識的に摂取しなければ難しく、嗜好本位の食事ではカルシウムの摂取不足になりやすいです。
また、加齢に伴うカルシウム吸収 能力低下、女性ホルモンの減少により発症する骨粗しょう症が深刻な社会問題となっています。
(5)生活様式の変化と食生活への影響
近年、食生活においては、経済成長や女性の社会進出、少子高齢社会、単身世帯の増加など生活様式の変化を背景に、内食から中食や外食へと移行する、食の外部化·サービス化の流れが加速しています。
特に中食は、家庭での料理の簡便化、個々の生活様式の多様化による個食化が進んでいること、また、 外食ほど経費がかからないこともあり、年々市場規模を拡大してきています。
そもそ中食とは、家庭外で調理された食品(惣菜や弁当など)を家庭内で取る食事形態を意味します。
家庭で素材から調理する意味の[内食]、レストランなど外出先で食事をする意味の[外食]との中間にある食事形態として、[中食]といわれています。
農林水産省が消費者を対象に行った調査によると、月に1日以上の頻度で中食を利用する割合は、単身世帯、2人以上の世帯ともに、弁当類(主食的な調理食品)が7割、惣菜類(副食的な調理食品)が8割となっています。
中食 を利用する理由については、単身世帯、2人以上の世帯ともに、[時間がない]、[普段自分が作れないものが食べられる]などの割合が高くなっています。
このように中食や外食依存の傾向が強まると、栄養面への影響は無視できません。
特に問題なのはエネルギーの過剰摂取、食塩や脂質の過剰摂取、そして野菜不足などです。