日曜日、フラメンコギターの弦がくたびれてきたので交換作業。

 

 

まずは弦を外す作業から。 ネック側の糸巻きで弦を緩めて外し、次はブリッジ側から弦を抜きます。画像はブリッジ側。

 

 

ブリッジから弦を抜く時は短い側がブリッジを通り抜けるように引き抜きます。

ヘッド側から引き抜くとブリッジの穴を長い弦が通ることになり、穴にヤスリを掛けて状態になって長い間には穴が大きくなって雑音の原因になるからです。

 

 

弦が抜けたヘッド側。

 

 

ボディ側。 ここでお掃除をします。

 

 

 

これらを使います。 右側のものは蜜蝋が主成分、少量の研磨剤が含まれており家具などの手入れにも広く使われています。

中央はカルナバ蝋が主成分。

左側のものは蜜蝋、カルナバ蝋が主成分で研磨材は使っていません。 このギターはセラック塗装ですので非常に薄いので、研磨材を含まない左側のポリッシュを使用しました。

 

 

全体に薄く塗り込み、汚れのある箇所は強めにこすります。しっとりしてきました。

 

 

ヘッドにもしっかり塗りましょうね。

 

 

このまま、15分ほど乾かします。

 

 

乾いたら柔らかい布で拭き上げます。

 

 

丁寧に、丁寧に。

 

 

作業中、アトムは爆睡。

 

 

新しく付ける弦はこれ。今までつけていたものと同じです。

ダダリオのプロアルテEJ25B フラメンコ用です。

 

 

裏に色々能書きが書いてあります。

 

 

まずは6弦から張っていきます。 ブリッジに固定したらヘッド側に巻き込んでいきます。

その際、ナット(画面中央の白い溝があるパーツ)の溝に弦を掛けず一段高いところにおいて巻いていきます。理由は溝に入れて弦を巻くと摩擦で長い間に溝が広がって雑音や音程が狂う原因になるからです。

 

 

6弦と1弦はギターの外側に巻きが来るように巻いていきます。

 

 

続いて5弦を取り付けます。ブリッジに通したところ。

 

 

固結びの要領で弦を一周りさせて後ろで押さえるだけ。

 

 

ヘッド側の受け軸に通して2回撚ります。これで緩みが防げます。

 

 

 

これ、何だかお分かりですか。 弦ストッパーです。象牙製で結構なお値段。

これを使うと弦の振動がロス少なくブリッジからボディに伝わり音が響くと言われています。

6弦全部に使う人もいますし、細い側に3弦だけに使う人もいますが、全く使わない人が圧倒的に多いです。

 

 

こんな感じに取り付けます。

 

 

弦の取り付けが済むと弦の端が余って長く飛び出しています。これをくるくる巻いてそのままにする人もいます、長いままにしておく人も多い(特にフォーク系)。

 

 

結構じゃまになるし、雑音も出るので私は切りそろえます。 ニッパーでチョッキン。

 

 

 

きれいになりました。

 

 

ブリッジ側も短く切りそろえます。

 

 

 

弦を張った直後は止め部分に遊びがあるのでよく引っ張って遊びを取ります。

チューニングをしても弦そのものが伸びますので数日は安定しません。落ち着かせるために引っ張る人もいれば、とにかく弾き込んで遊びを取る人もいます。

 

 

はい、出来上がり。

 

 

あら、済んだの。じゃあ遊んでよ。

そうしたいけど、これから練習するから駄目。