『グリーン・デスティニー』を観ました。
修行から帰ってきたムーバイをシューリンが出迎える。
剣士として名高いムーバイだったが、命のやり取りに疲れた彼は修業を辞め、引退を決意していた。愛用していた碧銘剣=グリーン・デスティニーをティエに献上しようとまでするムーバイに、シューリンは頷く事しかできない。
翌日、ユィ長官の屋敷に滞在するティエの元から碧銘剣が何者かにより盗まれる。
犯人はユィの娘のイェン。堅苦しい貴族の暮らしに嫌気が差していたイェンは剣士に憧れ、野盗の長であるローと恋仲にあるだけでなく、ムーバイの師を殺した碧眼孤=ジェイド・フォックスとも師弟関係にあった。
そんなイェンの前にムーバイが立ち塞がる。ムーバイは碧銘剣を使いこなすイェンの太刀筋に才能を感じ、彼女を弟子にしようとするが……といったお話。
要約すると、碧銘剣を巡る男女が剣を交える話です。
正確には何ヵ国かが関わっているけど、基本的に中国映画と呼んでもいいんでしょう。
この手の中国の時代劇は、お話の内容やキャストの芝居はもちろん、後景にあるセットや建築物にも魅力を感じます。
特に、人間の手が全く及んでいない中国ならではの大自然の美しさは見入ってしまいます。
今回の鑑賞では全く眠気に襲われなかったのは、退屈に思えるシーンであってもそういうところに目が行くからなんだろうなぁ。
他の国にはない光景なので、これを生かして外国映画にも貸してやって欲しいけど……まぁ、あんな国だから無理な話かな。
碧銘剣に運命を翻弄される人たちのお話という事ですが、ストーリーとしての抑揚はあまりありません。もっと平たく言えば、碧銘剣を盗んだ犯人捜しですしね。
ただ、個人にスポットを当てると各々にエピソードがあり、これが良いんです。
血生臭い争いが嫌だと思いつつも剣を捨てられないムーバイ。
本能的にはムーバイを愛していながら、故あってこれを受け入れられないシューリン。
ムーバイやシューリンを慕っていながらも、節介を焼く二人に反発してしまうイェン。
イェンのために生きようとするも、盗賊である過去を払拭できないロー。
それぞれが思いのままに生きたいと願いながらも、それが叶わない苦しさやもどかしさが描かれます。
勘の鋭い人なら、中盤くらいまで観れば本作にハッピーエンドはなさそうだと察するかもしれませんが、ああいう終わり方が本作の雰囲気に合っているのかもしれません。
香港系のカンフーアクションも多用され、目にも止まらぬ丁々発止の打ち合いには息が詰まります。
あんな域にまで達すると、もはや殺陣というよりダンスの振り付けと言ってもいいくらい。ムーバイ、シューリン、イェンの剣術アクションはどれもが秀逸で目を見張ります。
もちろんワイヤーアクションも欠かさず、随所であり得ない動きを見せますが、これも香港系アクションの魅力。なにしろ人間がフツーに空を飛べる世界ですからねぇ(笑)。
チョウ・ユンファさんやミシェール・ヨーさんといった武術アクションをこなすキャストが魅力的ですが、個人的に、いや、多くの男子であればチャン・ツィイーさんに一点集中です。
少女に見えれば大人な女性にも見える、まぁどっちにしてもキレカワな女優さんです。
その上、かなり激しめのアクションもこなすんだから、もはや無敵といっても過言ではありません。数多の武術家に勝負を挑まれ、店が滅茶苦茶になるくらいに大暴れするシーンこそ本作最大級の見どころです。君こそ美少女剣士!
それにしても、タイトルにもなっているグリーン・デスティニーとは碧銘剣を指しますが、チト胡散臭い意訳に思えます。
また配給会社によるいい加減な、自己陶酔系のテキトーな邦題なんじゃない?
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Blu-rayの映像特典はまぁまぁレベル。
特典が欲しい人は、
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こっちの方が良いかも?



