この講演会報告を、もう何年も、おそらく、9年近くやってるんですが、
2回連続詩人は、初めてです。
というか、年に二回、詩人の講演会を聞くことなど、もうないでしょう。
まあ、厳密には、純粋の講演会じやなくて、別の詩人で辻征夫さんに関する発表だったんですがね。
時里二郎さんご自身の純粋な講演会は、年始にあり、そちらも拝聴する予定です。
さて、今回の辻征夫さんに関する講演は、とても面白かったです。
ちょうど数日前に、僕がこのブログで辻征夫さんと谷川俊太郎さんの対談で、僕が引っかかった
「現代詩史の中だけで書いている人が多い」という一文に、
時里さんも言及されたことにびっくりしました。
時里さんは、実はそれは自分のことで、自分はそういう詩ばかり書いてきた、
と仰られたのが、一番印象的でした。
「そうじゃない世界で書いているのが、(この会場も含めて)大部分なのに」
ともおっしゃいました。
また、時里さんは、辻征夫さんが最初期から8年間、詩集を出さなかったけれど、
二期には、どんどん作品や詩集を出したことに、
他者との対話や、リルケからの影響で「問いを育てた」こと、答えを出さない書き方があったというのは、
達見だと思いました。
今回、まだまだ、詩についは知らないことが多すぎる。
分かっているつもりで、見過ごしていることがいっぱいあるんだろうな、と感じました。
逆に言えば、「知ること」で、まだまだ伸びる可能性はあるんだろうな、とも思いました。
こうした会に入ることは、正解だったと、思います。
この件で、一つ来月からやろうと思うミッションが、ちょうどあるので、
それは、また後日、書きたいと思います。