今日のテーマは「ブラックフォーマルスタイルのあれこれ」

マナーや季節への対応など、みなさま何かとお悩みでしょう?

では、まずはマナーからいきましょう。

ブラックフォーマルスタイル、色について。
喪服は、もちろん黒が基本中の基本。

ですが、細かくいえば、お通夜への参列は、ネイビーでも構いません。



ヴォルセフェリークコレクションより

お通夜は「訃報を聞いて駆け付ける」というところから、仕事中急いでやってきました。という理由で、ネイビーOKという説。それ以外にも、本葬とお通夜では正装度を変化するなど、色々な理由がありますが、まぁ、とにかくネイビーはOK。
とはいえ、あまりにも青いネイビーは避けましょう。ダークネイビーといわれる、紺なのか黒なのかわからない。というようなものであれば、大丈夫です。


ヴォルセフェリークコレクションより

そして、黒といっても色々です。
真っ黒でなくてはならぬ!!という方もいらっしゃいますね。あくまでも「黒い」ことにこだわるのなら、ウールもしくはポリエステルがオススメ。もっとも黒く、黒ーい黒が出せるのは、この2種類の素材です。


逆に、レーヨン、シルク、綿といった素材は、少し白っぽい印象になります。でも、別にNGではないですよ。特にシルクは正装として間違いのない素材ですのでご安心ください。

では、織としてはどうなのか?
あ、先に言っときますが、まさかのプリントはもってのほかです。黒ベースに少しプリントなら大丈夫?って、さすがに聞かれたことはないけど、プリントはダメ!
ストライプやチェックの他の色が入った織柄もNG。

では、ジャガード織の真っ黒は?
この場合、そのジャガードの柄内容によります。
ペイズリーなどであればやめましょう。
全体的にそれほど派手派手しくないジャガード織の黒なら大丈夫。


では、シルエットいきましょう。

女性の場合、スカートとのセットアップスーツ、パンツとのセットアップスーツ、ワンピースとジャケットのアンサンブル、ワンピース単体。という4択の中からお選び頂けます。

まずは、スカート。
スカートは、必ず膝の隠れる丈をキープしましょう。座った時、太ももがむき出しになるようなミニは避けましょう。
タイトでもフレアーでもプリーツでも構いませんが、あまりにもペンシルシルエット(体にピタッとあいすぎるセクシーなタイトスカート)はやめましょう。サイドスリットもあまり印象の良いものではありません。スリットやベンツが入るタイトスカートなら、後ろ中心に開きがあるものにしましょう。
最近の葬儀は、ほとんどが椅子への着席なので、タイトスカートでも構いませんが、親族の法事への参列などを考慮すると、正座する機会もあるので、フレアーなどは便利ですよ。



ヴォルセフェリークコレクションより

では、パンツ。
パンツはダメよね?とよく聞かれますが、足首までしっかりと布で覆うパンツスタイルは、全く失礼にはあたりません。むしろミニスカートのほうがずっと失礼!パンツでダメなものがあるとしたら…
もうおわかりですね?
吸い付くようなストレッチのスキニースタイル。そして、カジュアルすぎるデザイン。これは避けましょう。


では、ジャケットはどういうものが良いのか?
喪服というのは、急に必要になります。慌てて用意して、全然気に入ってない…というお話、よーく聞きます。
ある程度の年齢になったら、また、以前のものから時間が経ち過ぎて形が時代に合わないなと感じたら、リメイクするなり、再度ご購入するようにしましょう。
その際、必要なタイミングの直前にならないように!理由は上記の通り。慌てて買うとロクなことになりません。

でも、いつ使うのかわからない喪服にお金払いたくないな〜

お気持ち、十分わかります。

常に「黒いジャケット」として普段からお使いいただけるものを買いましょう。
つまり、大前提として「気に入ったもの」であることが大事。そうすれば、普段から「黒ジャケット」として活用しやすいでしょ?
そうすると、急な参列になった時、「ゲッ!なんかキツい」とかにもならないしね。


ヴォルセフェリークコレクションより

衿の形は特に問題ありませんが、「インナーを気にしなくていいデザイン」は、私のオススメ。
袖は長袖から半袖まで。素材感や全体のバランス、お好みに合わせていただいて大丈夫です。

では、次はワンピース。

ワンピース単体でもご葬儀への参列はOKです。
シルエットは、上のスカート、ジャケットと全く同じく。
案外、ワンピースって便利なのですが、問題は季節。私のオススメは真夏物と合服にわけること。

他のアイテムも同じくですが、まず揃えるべきは合服と呼ばれる3シーズン対応のもの。
つまり、秋→冬→春に対応出来るもの。
真冬はコートも羽織るので、合服でも大丈夫。
私が真冬喪服をオススメする方は、ご葬儀参列への機会がすごく多い方、もしくは70歳代以上の方です。

でもね、日本の夏はすごーーーく暑い!
葬儀場は冷房効いてるから。という理由で、合服で通される方もいらっしゃいます。
それが絶対ダメとはいいません。
ただ、最初にお話ししたように、法事などの機会もありますでしょう?
そういう時のために、真夏の黒ワンピースはあったほうが楽チンです。
普段からワンピースとして使えばいいしね。


ヴォルセフェリークコレクションより

私の知り合いの女性で、「賢いなぁー!」と思った例をご紹介しましょう。

遠方からの参列であったため、彼女は新幹線で葬儀場へ。葬儀が終わって立ち話してると、ワンピーススタイルの彼女は、おもむろにバッグの中から、真っ赤なエナメルの細ベルトを取り出し、ブラックフォーマルワンピースのウエストにひょいっとひっかけました。

さっきまで、喪服にしか見えなかったはずのワンピースが、あっという間にキュートなブラックドレスへ様変り!!

新幹線の中で、「あ、お葬式かな?」って女性、見かけますよね。そういうことへの彼女の配慮に、さすがだな。と感じた瞬間でした。

そんな理由で、ワンピースというチョイスも私はオススメ!

あとは、コートですね。

コートは、電車移動の方はちゃんと用意しましょう。素材は、革、毛皮でなければ大丈夫。
車で移動という方は、比較的コート持ってても使わなかった。とおっしゃることが多いです。
私のオススメは、パシュミナやカシミヤの大判ストール。もちろん真っ黒(ジャガード織OK)

10〜11月、4〜5月にはストールが大活躍します。
また、車移動の方だと、駐車場から葬儀場だけの移動ですよね?ストールさえあれば冬でも大丈夫だった。ってことになることも多い。
あとね、葬儀中、やたら寒いことあるでしょ?
ストールは膝にかけておけるから便利なんです。


まだよくわからないことがたくさんある。とおっしゃる方もいらっしゃるでしょうが、冠婚葬祭のマナーは、実はとても簡単な判断能力で解決します。

それは、先様に対する敬意。

こういうことには、何よりもそれが伝わることが一番大事ですよ。


ヴォルセフェリークコートコレクション
 秋冬オーダー会
10/2〜10/11
10:00〜19:00
@ATELIER_TRE

ヴォルセフェリークは、お身体に合わせて一点一点お作りするオーダーメイド ブランドです。
今回もたくさんの新作デザインの中から、豊富な種類の素材を合わせ、その方のためだけのオリジナルをお作りさせていただきます。
まず最初はブラックフォーマル用にお作りになる方も多く、毎回大変ご好評いただいています。是非この機会をお見逃しなく。

ATELIER_TRE
愛知県瀬戸市陶本町3-9
tel 0561-88-1288
名鉄瀬戸線尾張瀬戸駅徒歩2分
駐車場あり
※月曜定休