【昨今の建築基準法1】
建築基準法というのは変わったり増えたり改正などする際は、
お国の官報などでこおゆう法律をいついつから施行しますよなどと発表されるのですが、
それを含めて法規をまとめた書籍の法令集が毎年発行販売されています。
我々はそんな法令集を毎年とは言いませんが内容が新しく変わったりするとその都度に購入します。
もちろん発表されるとネットなどでもどんどん出てくるのですが、
ネット上の法規や解説に頼るというのは本当に危険だと思っています。
いえいえ、
決してネット上の法規や解説が間違ってるとかデタラメだなんてことではないのです。
基準法がこう変わったらしい、
こういう場合は法令の扱いはどうだったっけ?
なんて、
ネットで調べればすぐに出てきますので便利なことはこのうえないのです。
が、
問題なのはそれがいつの法律なのか?
ということなんです。
現在の建築基準法は毎年のようにどんどんどんどん変わっています。
昨年の法令集やその法規を解説したものは今年はもう役に立たちません。
ネットで検索する時、
たとえば「建築基準法 何条の何項」とか「何々に関する建築基準法」などと検索します。
すると、
その法文や解説の検索数や閲覧数が多い順に上位から表示されてきます。
この時、
その条文が最近変わっていたりすると、
今のものより過去のものの方が必ず検索数も閲覧数も多いので、
それが上位に表示されてきます。
だって、
今年の法文より昨年の法文の方が1年以上長く見られているのですから、
検索数も閲覧数も絶対に1年分以上多いのですから。
過去のもので変わっていることを最初から知っていればよいのですが、
その変わった法律をまだ知らなければそれはわからない・・
結果、
気がつかずに古い法律を一生懸命見ていることになってしまうわけです。
何度これで泣いたことか!
急いでいたり出先で緊急に調べたりするとそれでいっちゃったりするんですよね。
なのでネットでももちろん検索するのですが、
その後必ず間違いのない書籍法令集や解説で確認するようしています。
これは鉄則です。
そんな書籍法令集、
中でもこの法令集を毎年必ず購入しなければいけないのは建築士の試験を受ける人たちです。
当然、建築士試験には毎年最新の法律が出題されますので、
何度も受験する人たちは毎年これを購入しなければなりません。
実は、この法令集は試験の際、試験会場に持ち込むことができます。
何しろ膨大な建築基準法を一言一句暗記するなんてことは人間には不可能ですし、出来たとしても試験する側はそんな人を望んでいるわけではありません。
これは司法試験なんかでも同じようですね。
ただこの書籍法令集、
これが結構な負担なんですよね・・
安くないんですよ法律の本って・・
しかも昔私が受験したときなんかはまだまだよかったのですが、
昨今はとんでもなくでかくて分厚くて重いのです。
もって歩くのが大変なくらい・・
一発合格すればよいのですがね、
そんなのは相当に頭がいいのによっぽど毎日暇な人だけでしょうから。
何しろみんな働きながら試験受けますのでね。
そこでというわけでもないのでしょうが、
建築士試験受験用の建築基準法の法令集なども販売されています。
これは建築基準法全部ではなくて、
試験専用の抜粋法令集です。
試験とは関係のない、
つまり試験には出題されない法律も中には多々あるわけで、
それを除いた抜粋です。
まあ、
その分お安くはなるわけです。
ただ、
その見分けがつかないんですよね慣れない人には。
どっちにも、
建築基準法令集って書いてあるから。
国土交通省と日本建築学会が編集してが出版している法令集には、
すべての建築基準法が載っています。
ただ、
これを全部買うとだいたい8000円くらいします。
これに対して抜粋法令集なら、
3000円程度ですむ。
何しろ若いまだ建築士になっていない超貧乏な建築士候補生達にとっては、
毎年毎年そんなに買うお金が大変ですし、
何しろ全部載ってるのは、
でかい!
分厚い!
重い!
のです。
そんなもん予備校や試験会場に持って行くだけでえらいこと!
なので、
抜粋集を購入することになる、
ちゅうわけなのです。
ただ、
問題なのは試験に合格した後のこと。
これは、
抜粋なので実際の仕事にはまったく使えないこと。
あくまでも試験用。
けっこう多いんですよ、
この抜粋法令集を仕事で使ってる若い人。
まあ、
もったいないですし、
試験で毎日見ていたので使い慣れてるんでしょうね、
でもこれはだめです。
現実の実際の仕事では役に立ちません。
だって全部は載ってないもん!
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