【住宅各論:屋根材2 瓦】



そんな日本屋根の原風景だった瓦屋根ですが、
昨今はそれもとっても減ってきています。



理由は簡単!
地震台風です。

どこかで大きな地震台風などがあるたびに瓦屋根を選ぶ人は減ってきてしまいました。

 

 



日本は地震大国です。
常にどこかで地震があります。

なので、
屋根は軽い方が良い
頭は軽い方が良い!

それは確かにそうなのです。
建物の上が屋根が重いと地震の際には頭が大きく振られます。

は重いのです。



日本は台風大国です。
台風でなくても嵐になると秒速何十メートルなんていう風が吹き荒れ、
時間降雨量100mm以上なんて雨が降る国です。

昔のというのは屋根板の上に土を敷いてその上に載っけるものでした。
粘土の接着力で屋根にくっつけていたわけです。
その後は屋根板に桟を打ち付けてそこにを引っ掛ける葺き方にはなってきたのですが、

 

 

 


嵐が来るとこのが飛びます、
そして落下します。
だってくっついていないのですから・・

 

 


実はなぜこのような葺き方になっていたかというと、
それはが重いから出来たことです。

ちょっとやそっとの雨風ではは重いので飛んだりしなかった。

ところが瓦は重いので地震には不利
ということで屋根に土を載せれば重くなるのでこれをやめ、
自体も技術でどんどん軽くなってきました

なのでくっついていないと飛ぶ!
のです。

 




逆に言えばはくっついていませんでした。
だから飛んでも雨漏りしても割れても、
はその部分だけを入れ替えればすぐに直すことが出来た。
そういう意味では他にはない優れものだったんです。

今でも20年たったら屋根を葺き替えなくちゃ!
なんてこととは瓦屋根なら無縁です。
入れ替えて直せば良いんです。



つまり、
はその欠点であるその重さが最大の長所でもあったわけです。



さらに長所を言えば、

は陶磁器の一種で厚みがあるため、
断熱性が非常に高い建材です。

薄っぺらな昨今の屋根材とは比べものになりません。
断熱材なんてものがまだなかった昔の住宅など今でもその屋内はひんやりと感じるはずです。
何しろ屋根は太陽の直射日光を一番まともに受ける部位なんです。



防火性の非常に高い建材です。

何しろ陶磁器の一種ですから燃えません。
このため廻りからの飛び火などの延焼を防ぐことが出来ます。



そして唯一の欠点であるその重さ。
これも先に書いたようにどんどん軽くなってきています。

昨今は焼成技術の向上で今までの半分くらいの厚みで焼いたり、中に骨材を入れたりして軽くした軽量瓦なんていうのが出てきています。
粘土とはまったく素材が違う軽いなんかも多種出てきています。

さらにはロック式と言う瓦と瓦を緊結し釘を併用する防災瓦などもあたりまえになってきました。

この防災瓦は地震や台風に非常に強く、
さらには元々のの長所も損ないません。

大手瓦屋さんのなどではもうそのほとんどがこの防災瓦ですかね。

 

 



ただ、
ちょっと思うのです・・

地震だろうが震災だろうが古かろうが新しかろうが、
屋根が重くてもでも、
壊れた家もあれば壊れなかった家もたくさんあるわけです。

屋根が重かったって言ったって、
今では重量屋根設計はしているはずなんですよね。



やっぱり設計じゃないのだろうか?
構造バランスじゃない?
って。



ああっ!
誰か瓦屋根の美しい和風やジャパネスク住宅を私に頼んでくれませんか?
ないよね~最近。





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