【住宅各論:外壁2 窯業サイディング】




今や住宅の外壁に使う外壁材といえばそのほとんどが、
サイディングになってきました。

サイディングというのは外壁に張るパネル形状の板材のこと。
特に住宅などに張る外壁材のことを言います。

 

 




これがあっという間に日本中に普及したのは、
都市部で外壁を防火構造準耐火構造などにする必要が出てきた、
というのが大きな理由であると思われるのですが、

これにより外壁に木板を張る焼杉板とか羽目板貼りなんてのは都市部ではまったく出来なくなってきました。

そしてそんなサイディングが都市部で一般的になると地方など防火構造の必要がない所でも安価で手に入り簡単に施工できるために広がってきました。



この外壁などを防火構造にするっていうのは、
ざっくり言うと、火災時に30分間部材が炎に耐える性能
ということに法律では定められているのですが、
これがけっこうやっかいなことなのです。

ようするに炎に30分耐えることを証明しなければならない。

 

 




なので法律でこれはこういう風にすれば耐えられますよ、
と定められているも材料は使えますが、
それ以外の材料を使う場合はいちいち耐えられることを証明しなければならないのです。

つまり、
石とかタイルとかは耐えられると定められていますが、
木とか布とか塗料なんかはありませんからそのままでは使えません。

ま、
出来ないわけではないのですが、
いろいろと特殊なことをしたり下地を変えたりなど、
ようするに大変なお金がかかってしまうんです。



そこで証明しなければならないのですが、
それにはその材料で実験するしかありませんから、
そんなことを出来るのはそれを作った大企業の材料メーカーしかありません。

必然的に実験して証明され許可された材料以外を使うのは難しくなる・・
ちゅうことになってしまうのです。



かくして今や窯業系サイディングとフルベスト屋根というのは
土壁木壁と瓦屋根に変わる、
日本住宅の標準仕様となったわけです。
 

 



ただ、

我々のような人達は、
人と一緒は絶対嫌!
な人達なので、

塗り壁や塗装壁にしたい!
タイル貼りたい!
木板張りたい!
などと思うのですが、そこそこに大きな住宅でなければそれも叶わないようになってきています。
だって高いんです・・



このサイディングには大きく分けて2種類の物があります。

窯業系サイディングと、
金属系サイディングです。

海外などでは樹脂サイディングなどが主流な所もあるようですが、先に書いた防火構造にするということが難しいために日本ではあまり広がらないようです。
土地が小さく狭い日本ならではなのかもしれません。



窯業系サイディングというのはセメントや粘土に骨材などを入れて固め焼いたものです。
作る際に型さえ作っておけば自由自在に柄が付けられるので、
タイル形の物から、
木に見える物、
石に見える物、
塗装に見える物、
ありとあらゆる柄種類があり工場で大量生産できますので非常に安価です。

 

 


さらにこの窯業系サイディングはそれ単体で防火構造になるという他にはない突出した長所があり、さらには安価なためそりゃまあそうかと納得出来るところではあるのです。

このためなのか今ではもう世の中の戸建て住宅の80%以上はこの外壁になったといわれています。



この窯業系サイディングのトップメーカーであるニチハなどはどんだけ儲かってんだろう?なんて思うくらいです。



ただ、やはり全部偽物なんです。
だって本当はセメントや粘土なんですから・・
石じゃないし、
木じゃないし、
コンクリートじゃないし、
塗装じゃない。



なので我々などは使わなければならない際には、
他に本物のポイントを作っておいたり、
元のセメントなどを生かして使ったり、
いくつかの色や柄を組み合わせたり、
なんていう工夫をして使うようにしています。
 

 



このサイディングならではのデザイン柄なんてのもありますので、
そういうのも使ったりします。

それこそそれなら本物ですから。
 

 


 

Atelier繁建築設計事務所HP
http://ateliershigeru.com
よもやま建築日記~家づくりの現場から~
http://ameblo.jp/ateliershigeru/