ヒキガエルの適正温度 | 爬虫類ブレイク

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ヒキガエル、レオパ、ウパ、イモリ等の記事や、たまにワインのことを書きます。悠と申します。Twitter、Instagram更新中です。

取り敢えず、関東では猛暑は落ち着いている。

40度に迫りそうな勢いはない代わりに、何やら台風が近づいているようだ。

この記事を書いている時は、土曜辺りに上陸予定らしいが、どうだろうか。

まあ、人間、生き物は天気には勝てないのだ。

 

我が家の生き物部屋はワイン倉庫を兼ねているので、20度前半をキープしているが、この室温がヒキガエルには若干寒そうなのだ。

正確には三匹いるうちの一匹、交雑種の蘇芳(スオウ)がそれに該当する。

二ホンヒキガエルの冬将軍が一番室温には関係なさそうで、ミヤコヒキガエルのマグマもそれ程寒そうには見えない。

マグマは宮古島のカエルなので、寒さには弱いと思っていたが、それよりも蘇芳の方が寒そうなのだ。

下記の画像を見てほしい。

ケージの右奥の方にはパネルヒーターが設置してあるのだが、気が付くと蘇芳はその上にいるのだ。

 

【七月その一】

【七月その二】

【七月その三】

【六月その一】

【六月その二】

 

私は蘇芳の事を、「三匹の中でも変わり者で独りでいることが多い」と表現していたが、それは私の勘違いで、ただ単に奥で暖を取っていただけかもしれない。

それに気が付くと、蘇芳の挙動が気になりだして、よくよく観察していると、かなりの高確率でパネヒの上にいる。

それから、私が自宅にいる時間は、ヒキガエルのケージを敢えて、生き物部屋から運び出し、30度以上ある玄関に置いたりしていた。

それの恩恵か分からないが、それから数日後には冬将軍の脱皮を見ることが出来たのだ。

 

そうやって、30度の中で彼女たちを観察していると、妙なことに気が付いた。

いつもは腹を底に付けてベチャッと座っていたのに、三匹とも前足後ろ足を立てて、底と腹の間に空間を作っているのだ。

腕立て伏せのような状態とでも言おうか。

この時は、可笑しな奴らだな、としか思わなかったのだが、今思えば暑くて、腹の下に空間を作ることにより風通しを良くし熱を逃がしていたのだろう。

どうやらヒキガエル(種類によって上下するが)の適正温度は、20度前半では少々低く、30度では高いらしい。

爬虫類なら30度は適正温度でも両生類には高いのだろう。

それを裏付ける光景を私は見たのだ。

 

【生き物部屋 20度前半】

前回の記事で、ワラジムシファームをリセットした話を書いた際に、気まぐれでヒキガエルの床材を腐葉土に替えた話をした。

それの続きを今回は話そう。

因みに、画像は20度前半の生き物部屋だ。

 

こちらは、二ホンヒキガエルの冬将軍である。

先日脱皮をしたからか、心なしか肌が綺麗に見える。

ミヤコヒキガエルのマグマである。

臆病なので、せわしなく動き回っている。

さて、こちらが問題のナガレヒキガエルとアズマヒキガエルの交雑種だと思われる蘇芳だ。

こいつが興味深い行動に出た。

後ろ足で器用に腐葉土を掘り、地中に潜っていった。

どうやらヒキガエルは前足ではなく、後ろ足を用い、尻から地中へ潜るらしい。

何故潜るのか。

やはり22度~23度では彼女にとっては寒かったのだろう。

冬が来ると地中に潜り冬眠するのだから、これは寒いというアピールのはずだ。

冬将軍とマグマは潜ることはなかったので、彼女らにとっては寒くは無いのだろう。

同じヒキガエルとは言え、種類によって適正温度が違うことがこれで証明された。

この様子を見て、一晩玄関の方へ出すことにした。

30度は少々暑そうだったが、寒いよりはマシだろうと思ったのだ。

 

【玄関 30度以上】

暑い玄関の方へケージを出し、シャワーを浴びて様子を見に戻ると、マグマが消えていた。

蘇芳は相変わらず左下の方で潜っており、冬将軍は30度でも平気なのか、右下の方で潜らずにいる。

冬将軍の背中に土が掛かっているが、これはマグマを探すときに誤って私が掛けてしまったものだ。

皆さん、お分かりだろうか。

微かに見えるが、ここにマグマが埋まっているのだ。

窒息しないか不安になってくる潜り具合だ。

 

マグマは何故、地中に潜ったのだろうか。

恐らく30度(もしかしたら33度くらいはあったのか)では暑くて、土に潜ったのだと思う。

考えてみると夜行性の彼らは日中、さんさんと日光を浴びる機会は少ないであろう。

宮古島のカエルとはいえ、例外では無いはずだ。

寒さにせよ、暑さにせよ、気温の変化から身を守る際に、ヒキガエルは地中に潜るのだろう。

思い返すと、三月の頃、室温が20度を下回った日は、マグマはキッチンペーパーの下へ潜ろうとしていた

 

今回の実験で、ヒキガエルの種類によっては多少ずれるが、概ね20度前半では寒く、30度以上では暑いということが立証された。

つまり、ヒキガエルの飼育温度は20度~33度までで、適正温度は25度~29度辺りだと思われる。

一番気温変化に強かったのが二ホンヒキガエル、意外にも暑さに弱かったのがミヤコヒキガエル、一番変化に弱かったのがナガレヒキガエルであった。

勿論、個体差があることは忘れてはいけないし、寒くても暑くても生きるだろうが、適正温度では無いと言うことだ。

気まぐれで床材を腐葉土に替えて分かったことで、キッチンペーパーのままでは気付きにくかっただろう。

熱中症で人間がバタバタと死んでいる昨今、私が住む県では五人も死んだ。

この暑さはヒキガエルにとっても危険だと思い、私は彼女らをまた生き物部屋へ戻したのだった。

生き物部屋で、彼女たちを冷房の寒さから守るため、私はある工夫を施すのだが、それはまた後日語ろう。