こんにちは。
青い額縁です。
真夏のような陽射しの日があったり
肌寒い日があったりいろいろです。
がとにかく
季節はぐ~んと先を急ぐように進んでいます。
今回はカルトナージュのシンプルな作品をご紹介します。
なぜ今頃これを?
と思われるかもしれませんが
私がカルトナージュを教わろうと思ったきっかけの1つになった箱なのです。
古い時代のヴィンテージ生地を使ったフレンチスタイルの布箱です。
生地は恐らくですが、100年程前のアメリカの服地だったものです。
ふたは蝶番スタイルというもので、ふたの一辺だけが本体と繋がっています。
ふたを開けると
不思議で落ち着いた色味の外側とは違う
鮮やかなストライプが現れます。
ところで
『な~にがフレンチスタイルなの?』
について。
外底が本体より上下左右ともほんの2~3mm、大きいのです。
この底がほんの少し大きい、のがフレンチスタイルなんだそうです。
ほんのチョッピリ大きさの違う底がついているだけなのですが、表情が出ますね。
この箱を初めて作ってみようと思ったのは15年ほど前です。
友人の勧めでこの本を購入しました。
『素敵な布で作る
フレンチスタイルの布箱
LE CARTONNAGE』
茅木真知子
文化出版局
まだカルトナージュという単語さえ耳にしなかった頃でしたが
作り方が掲載された基本の箱No.1を額装で使う厚紙の端材を使って
自己流で作ってみました。
でも上手く作れなくて断念しました。
これがきっかけの2つめになり、数年後にカルトナージュ講座に申し込みました。
今回、個人レッスンの生徒さんからこの箱のリクエストを頂き
久しぶりに作り直してみたという訳です。
さて
改めて作ってみると
この箱ならではの作りにくさや蝶番の付け方など
今さらですが、気づくこともあって
試しに1つ作るだけでは済まなくなってしまいましたσ(^_^;)
こちらはいつ頃の生地なのかは不明ですが
ドイツの古い生地だそうです。
ふたと箱、柄合わせしてみました。
使い込まれて洗濯を繰り返した生地は適度に軟らかく
色褪せた感じもいいものです。
フレンチスタイルの設計ならではなのか
開けたふたは絶妙な位置で止まります。
春の陽射しのような箱になりました。
こちらはアメリカの生地でフィードサックです。
ご存知の方も多いと思いますが
フィードサックとは
1930~1950年にかけて作られた布袋のことでその用途は
家畜の飼料や小麦粉などの穀物の販売用です。
世界恐慌と第二次世界大戦の影響もあり
高価だった市販の生地の代わりに農家の主婦はこの布袋をほどいて
家族の衣服や下着、カーテンなどの家庭用品を手作りしていたのだそうです。
当初はただの白い布袋だったものがだんだん明るい柄物になり
初めからほどいて作り直すことを想定して、鮮やかな柄の布袋になっていったのだそう。
このマーケティングは大成功で
主婦たちはお気に入りの生地で作られた布袋欲しさに小麦粉等をこぞって手に入れようとして
何袋も予約をしたり、ご近所同士で交換したりしていたのです。
厳しい時代だったはずですが
なんだか楽しそうです♪
女性はその中でもささやかな喜びを見つけていたのですね。
リボンもタッセルも付けないシンプルなスタイルなので
柄そのものの魅力が伝わる布箱です。
今ではこの懐かしいテイストの柄に人気があって
私も気に入ったものに出会うとついお財布の紐が緩んでしまいます。
さて4つめ、作ってしまいました(汗)
こちらも同じくアメリカのヴィンテージ生地で服地だったものです。
ブラウスかワンピース・・だったのかな?
前はどんなものだったのかと妄想するのも楽しいヴィンテージ生地です。
前出の3つとふたのデザインを変え、外底は別に作って貼りました。
ふたも同様のデザインに。
これもなかなかイイですね♪
あれやこれや、手を変え布を変え作っているうちに
箱は全部で4つも出来上がってしまいました・・。
では茅木真知子さんの本の裏表紙風にタワーでも。
フレンチスタイルの布箱タワー
.:。+゚。:.゚ヽ(´∀`。)ノ゚.:。+゚。:.
なんだか天守閣のようにもみえる(・Θ・;)
家族には「この箱どーすんの?」と言われます‥
今回も最後までお付き合いをありがとうございました。
週末からはゴールデンウィークです。
ぜひ素敵な週末を