リコーダーだと特にF管ので#系の曲を吹くのはしんどい(単に技術が足らないからだけど)。
イ長調の曲とか魅力的な曲はあるけど,音域さえ合えばG管で吹いてしまう。

リコーダー2本が出てくる《ブランデンブルク協奏曲》第4番はト長調で#1つだけど,上の方にfis'''が出てくることと,1stの全体的な音域から見てF管ではなくてG管でキレイに収まるので,自分で吹く時にはG管を使ってしまう。

これがManciniの#系になると音域が収まらなかったりするので,F管で吹かざるを得ないから,一筋縄ではいかない。

バロック・ギターだとホ短調調弦とも言えるので一見♭系が苦手で#系が得意なようにも見えるけど,案外そうでもない。

イ長調のように#3つが基本だと曲の展開で5度圏を動いていけば,#は容易に4つや5つになって,セーハを使うコードを多用することになるのは,Bartolotti 1640のラスゲアード集を練習すればすぐに遭遇する。

その点♭系は,確かに基本的にセーハは多用するけど,変ホ長調のように♭3つでも転回形だとか5度圏を動いていくうちに意外に開放弦を使ったシンプルかつ効果的な押さえ方が出てきて思いの他弾きやすかったりする。

同じことはキタローネの「A調弦」というかホ短調調弦というか,それでも同じだったりするけど,ギターに対してさらに1コース上に4度足された弦があるので,それをうまく使えば#が多くても♭が多くてもしのげる…はず。

だた,高速で和音で動かないといけない時には,今はギターからの類推で弾いていて,セーハ多用になってしまって結構しんどい。

そうならないためにも,キタローネならではの押さえ方をもっとたくさん覚えていきたい。