ある日、外国から友達が日本に遊びにくると連絡があった。
彼は大学のときの留学生で、大阪の学会に参加後、富士山に登って
東京へ遊びに行くといってた。かなり無茶な行動である。
で、彼は「富士山まで迎えにきて欲しい」、そんなまた無茶なお願いをしてきた。
私はさすがに迷ったが、「はるばる日本まできているんだし、迎えに行くかぁー」と腹をくくった。
そのことをりさに伝えると「そっかぁー、久しぶりに会えてよかったじゃん。」
なんて当たり障りないことを言っていた。
でも私も心の中は「彼女に出かけるすきを与えてしまった」、そんな汚いことを思っていた。
この頃になると平日の夜はほぼ毎日、土曜日はほぼ毎週りさはいなかった。
前日の金曜日、「今日は飲んで帰るから遅くなるよ」、そんなメールがりさから届いた。
外出メールに驚かなくなっていた私は「やっぱりな」と思った。
りさは夜中になっても帰ってこない、さすがに朝が早いから寝ようかと思ったとき
彼女からメールが届いた、「これからカラオケいくし、明日の朝早いだろうから先に寝てて。」
まあ、予想通りの展開なので寝ることにした。
朝4時頃目が覚めると、りさはまだ帰っていなかった。
「やっぱりな」と思ったと同時に私はあることを思いついた。
りさの知る私の今日のスケジュールは、
富士山→そのまま友達と渋谷へ→夜は飲み会→帰宅
となっている。
私もそのつもりだった。でもよく考えると渋谷へいってから夜まで結構時間がある。
友達もシャワー浴びたりいろいろやりたいことがあるはずだ。
「これは昼間の時間をうまく使えるな」
悪巧みの始まりだった・・・・・。