ドラマ「極悪女王」
Netflixの配信ドラマです。残酷なシーンがあるので、視聴はお勧めしません。
1980年代の女子プロレスブームで大人気だったクラッシュギャルズに対抗する悪役として「極悪同盟」を結成したダンプ松本のお話です。
ダンプ松本の父親は、酒乱、DV、不倫と家族に迷惑ばかりかける存在でした。
大変な幼少期を過ごしたダンプは、女子プロレスにあこがれついにプロデビューを果たしました。
最初は素直なレスラーでしたが、会社の方針で悪役になり、公私ともに「悪」であることを徹底させようとします。
今はこれほどまでに「正義」と「悪」を際立たせて「悪」に恨みをぶつけるというやりかたは商売として成立しないでしょう。しかし現代社会で不倫報道に反応することでストレスを発散する人たちがたくさんいるように、様々なストレスを「悪役」というわかりやすいキャラですべて引き受けようとしたダンプの終始一貫した姿勢に「そこまでしなくてもいいのに…」と思わずにはいられませんでした。
ダンプは私と同じ熊谷出身です。私も女子プロレス全盛期のころ熊谷市民体育館に見に行ったことがあります。
クラッシュギャルズや極悪同盟よりも、初めて見るミゼットプロレス(小人プロレス)に驚きました。
「低身長のレスラーを見世物にしていいのか?」という意見があるようですが、映画「グレイテスト・ショーマン」のように人前に姿を見せず、ひっそりと暮らすしかなかった人たちに光を当てるという考え方と共通していると思います。
もう少しソフトな表現だったらお勧めできるのになと思った作品でした。