「彼女がその名を知らない鳥たち」
力仕事で清潔感もない相手と同棲する主人公。過去の男に未練があると思われ、姉はその相手の男を応援する。時計の故障でクレームをして、その時計店の男に恋をして、妻がいるのにいいようにされる。それを妨害しようとして、大人のオモチャを時計店の男のポストをいれる同棲の男に、過去の男も殺されたと思うようになる。問いただし、同棲の男は、過去の男性を埋めたことを告白し、もう終わりだねと語る同棲の男。逆にふたりには穏やかな雰囲気が過ごすようになる。時計店の男を呼び出して、主人公は過去の男にいいように利用して殴られたことを思い出し、時計店の男もナイフで刺す。それを止めに入る同棲の男。自分がやったことにしてほしいという。過去の男も実は主人公がやっていたことで、それを同棲の男が隠していて、主人公は記憶をなくしていた。過去の男はおじの社長に彼女を使ってお金をもらっていた。脳梗塞になった現在のおじも現れて、怖いシーンも。そして、同棲の男は主人公の目の前でビルからさよならと落ちていく。汚くて、不器用で、でも彼女のために全てを背負って死んでいく。飛び降りるシーンはきれいで、それまでの怖さを引き出す演出がすばらしい。
蒼井優、阿部サダヲ、松坂桃李
★★★★★
ぱっとしない男に、かっこよさに流される女。話せば楽しいのに、卑下され、彼女のために全てをささげる純愛。それまでは気持ち悪い奴かと思わせる映画。自分も含め、現実、こんなものかと思う。