「あゝ、荒野 後篇」

いよいよ主人公は念願の恨みのあるライバルとの試合をできるようになる。強かったが、反則まがいのこともして、相手も動揺し、勝利する。その試合に一緒に練習していた兄貴分は来なかった。2代目社長に気に入られ、主人公と闘いたいために別ジムに移籍する。弱かった兄貴分は、どんどん勝ち進み、主人公と対することに。破壊力のあるパンチに苦戦するも、いくら打っても倒れない兄貴に勝つ主人公。試合がおわってもまだ組みあい、兄貴はそのまま死んでしまう。交わうことを求め、自分はここに生きているという主張をしながら打たれ続ける兄貴分。集まってきた人たちも、この試合に思い入れをしていく。兄貴分の虐待していた父、主人公のもとを去った彼女、その別れた母、主人公たちの会長、そして資金源の社長、その愛人で主人公の母など。重々しく、ハングリーな世界が感動する。

菅田将暉、ヤン・イクチュン

★★★★

自分が存在していることだけを主張し戦う兄貴。そこに交わうものもあり、ハングリーさがある。