みなさん、こんにちは
連日、色々な関連業者の方々が医療機器搬入や打ち合わせでクリニックを訪れております。
その作業を眺めながら、受付カウンターでこのブログを書いております。
普段何気なく使っているカルテや画像検査の端末、公共施設のWiFiなどなど、このような方々の努力のおかげで整備されているんだなと、改めて実感いたします。
テレビの中では米の価格で大騒ぎしていますが、生産者の努力やコストを考えると、なんでもかんでも「安くしろ」だの言うものではありませんね。
残念ながら保険医療機関が提供する保険診療というものは、「安くする」ことはできません。
「いつもありがとねー。今日同じ値段で薬多めに出しておくねー」
ということはできません。診療報酬という国が設定した価格に従わなければいけません。
逆に値上げもできません。
それでもクリニックの建築費は以前より上がっていますし、医療機器や消耗品の価格も上がっていますし、光熱費も上がっていますし…
開院前に言うことではないのですが、なかなかしんどいんです
あまり過激なことを書くと何が起こるかわからないご時世ですので、ざっくりと控えめに言いますが、日本の皆保険制度はそろそろ限界に来ているのではないかと思っています。
世界に誇れる制度だとは思いますが、この少子高齢化が顕著な時代には、そぐわない制度設計になっていると思いますし、このままではいつか破綻するのが目に見えています。
私は政治家ではないので、制度を変えることはできません。
目の前の診療を最大限に行いながらも、この制度にかかる負荷を最小限にする。
令和のこの時代の医師には、その視点が必須だと思っています。
耳障りかも知れませんが、私が必要ないと判断した薬は出しませんし、私が必要ないと判断した手術はお断りします。
受診された方の希望通りに薬を出したり、希望通りに手術をしたり、希望通りにいつまでも通院させる医師は、「いい人」かも知れませんが、「いい医師」ではないと私は思っています。
当クリニックが、受診する側、診療を提供する側の相互理解が深まるような場所になることを願っています。