「動物愛護法」(2021年作品)感想 | 深層昭和帯

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映画、ドラマ、アニメ、特撮など映像作品の感想を中心に書いています。

北田直俊監督による日本のドキュメンタリー映画。

 

 

<あらすじ>

 

2017年に埼玉県で起きた、目を覆いたくなるような残虐極まりない連続猫虐殺事件。しかし犯人に下った判決は、“動物愛護法違反・執行猶予4年”という信じがたいほど軽微なものでした。本作、長編ドキュメンタリー映画『動物愛護法』では、独自取材でさまざまな動物虐待犯と対峙し徹底取材を敢行。欺瞞に満ちた「動物愛護法」の実態を白日の下にさらします。

 

<雑感>

 

動物愛護法が軽すぎると訴える内容のドキュメンタリー。

 

オレも犬猫は大好きなので、「犬や猫を殺すような犯罪者は一生キチガイ病院で隔離してください」だの、「犬を殺す映画は駄作」だの、「サイコパスはいっそ死刑かロボトミーで」とか無茶苦茶なことを話したり、書いたりするが、本当にそんなことをしてほしいとは思っていない。

 

政治的な意思表明をする場合は、自分の感性だけではなく、野良犬や野良猫に困っている人もいるだろうから、動物愛護法に鑑みて、裁判所が刑を確定してくれればそれを支持するという立場だ。感情と政治は別なのだとちゃんと理解している。

 

ところがこのドキュメンタリー映画には、自分の感情が世の中のすべてだと思い込んでいるサイコパスが大量に登場する。いや、お前も犬猫を殺す気狂いと同じくらいの気狂いだぞと思わずにいられない。犬や猫を残虐に殺す人間がほとんど罰金刑になるのは、それが初犯であるからだ。裁判所が犬猫の命を軽んじているわけではない。

 

映画の意図としては、動物愛護法が機能していないと訴えたいのだろうが、頭のおかしい人間がそれらの活動をやっていると映像化してしまったことで、逆効果になっているのではないか。

 

しかも問題になっているかなりヤバい事件(連続猫虐殺事件)に関しては、事の重大さを考慮して懲役刑になっている。何が不満なのだと。めちゃくちゃ重い罰じゃないか。まさか死刑にしろと本気で思っていないよな?

 

☆0.0。頭の悪そうな女と頭の悪そうな男が政治的主張をしている姿ほど醜いものはないな。