「老後の資金がありません!」(2020年作品)感想 | 深層昭和帯

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映画、ドラマ、アニメ、特撮など映像作品の感想を中心に書いています。

前田哲監督による日本のコメディ映画。出演は天海祐希、松重豊、新川優愛。

 



<あらすじ>

後藤家は章と篤子の夫婦に勇人とまゆみの子供がいる4人家族だった。大学生の勇人が卒業すれば子育ては終わり。夫婦はコツコツ老後資金を貯めていた。あるときまゆみが結婚資金をねだってきた。章は300万円用立てした。これで老後資金の計画が狂った。さらに章の父が倒れた。その葬儀費用400万円も全額負担しろと言われる。まゆみは新婚生活を始める費用も両親にねだった。

次々に出費がかさんだある日、章の会社が倒産した。章の母は仕送りだけでは老人ホームで暮らせないと章の家で厄介になることになった。篤子はコンビニでバイトを始めた生活は苦しくなる一方だった。オレオレ詐欺にも引っかかる。やることなすこと上手くいかなかった。

しかし、章の再就職が見つかり、姑との仲を良くなると、章の妹が再び母を引き取りたいと申し出てきた。娘も幸せそうな顔を見せる。章と篤子は再び老後資金を貯め始め、友人が移住した奄美大島への旅行を企画する。

<雑感>

老人向けの明るいコメディ映画。「おくりびと」とかヒットするのは老人向けばかりだな。この作品は役者も一流、脚本も熟れており、楽しい内容になっている。貯めていた老後資金が底を尽きかけたところから徐々に回復するところなど緊張と弛緩がはっきりしている。

☆4.5。若者が見て面白い作品ではない。万人受けはしないだろうが、コメディとして秀作。