「長時間過密労働にメリットはあるか?」 | 草莽崛起~阿蘇地☆曳人(あそち☆えいと)のブログ

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自虐史観を乗り越えて、「日本」のソ連化を阻止しよう!


《単なる総労働時間ではなく1人の長時間労働が必要な場合、あるいは労働時間の質として、例えば跡切れることのない一定の時間の確保が必要な場合があるかもしれない。これだけを確保するためなら、その者の背後に控えその者の生活を支える人間がいるのは有利なことがあるかもしれない。ただし、まずそうした労働がこの社会の総労働のどれくらいの部分を占めるものなのか。その有利さを見積もってみた場合、一体いかほどのものになるのか。家族内の2者のうち前者の労働時間が非常に長く、しかもそれが固定されている場合(休暇が自由にとれない、残業から逃れられない)、後者は、市場に出ることができない、あるいは非常に限定された時間しか市場で働くことができない。とすると購入者は後者も生活できるだけのものを前者に支払わねばならない。このような就業形態を求めなければ、前者に支払う額は少なくなる。両者を比較した場合にどういうことが言えるのか。一方に長時間労働を負わせることが労働の購入者にとって有利であることが論証されているのを私は見たことがない。》(立岩真也「労働の購入者は性差別から利益を得ていない」『Sociology Today』5号,pp.46-56 199412月)

 

☆長時間労働を必要とする特殊な分野に限らず、一般的に長時間労働は、固定費の節約につながり、資本にとっては有利である。

 

☆長時間労働は、労働力の過剰化につながる。したがって、家事専担者・主担当者を必要とする労働者に支払われるプレミアムも過剰化による競争激化の中で切り下げられることになる。

 比較すべきは、「シングル単位での賃金支払い&均等労働時間の場合の利潤量・率」と「家族賃金&長時間労働者+専業主婦の場合の利潤量・率」、「家族賃金&長時間労働者+パート主婦の場合の利潤量・率」である。






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