複利の力を最大化する3原則|“時間”と“継続”が生む奇跡
投資の世界で最も偉大な力、それが複利です。 アインシュタインが「人類最大の発明」と称したように、複利とは時間を味方につける仕組みです。
複利とは、利益が新たな利益を生む循環のこと。 短期で結果を求める人ほど、この力を十分に使いこなせません。 しかし、地道に続ける人だけが、やがて「何もしなくても増える」段階に到達します。
私はインデックス投資を12年以上続けていますが、最初の数年は本当に成果を感じませんでした。 しかし10年を過ぎた頃、ようやく“雪だるまが転がり始める瞬間”を実感しました。
① 種銭を貯める|元本を増やすほど複利は加速する
複利を最大化するために、最初に大切なのは種銭を作る力です。 元本が大きいほど、増えるスピードは加速します。
例えば、年利4%で運用した場合:
- 元本100万円 → 20年後 約219万円
- 元本500万円 → 20年後 約1,096万円
- 元本1,000万円 → 20年後 約2,191万円
複利の効果は「額の大小」で大きく差が出ます。 つまり、早く・多く・長く始めるほど有利。
私自身、社会人になって最初の5年間は投資よりも“貯蓄体質の形成”に集中しました。 生活費を抑え、ボーナスの半分を投資資金に回す。 この積み重ねが後の加速を生みました。
② 早く始める|時間は最大の味方
複利の最大の武器は「時間」です。 どんなに優れた投資商品でも、時間をかけなければ大きく育ちません。
仮に同じ年利4%で30年間運用する場合:
- 25歳スタート → 55歳で約3.2倍
- 35歳スタート → 65歳で約2.2倍
10年の差が「1.5倍以上の資産差」を生みます。 つまり、早く始めること自体が最強の投資戦略です。
インデックス投資の世界では「時間を味方につける者が最終的に勝つ」と言われます。 これは、ボーグルやエリス、マルキールの著書すべてに共通する真理です。
③ 継続する・売らない|途中でやめた人は複利を失う
複利は「続ける人」にしか働きません。 市場が下がったときに売ってしまうと、そこまで積み上げた複利が一瞬で止まります。
たとえば、リーマンショックやコロナショックのときに手放した人は、 その後の回復で得られた複利の恩恵を失いました。
インデックス投資の本質は「勝つこと」ではなく「離脱しないこと」。 チャールズ・エリスが『敗者のゲーム』で述べたように、 市場に居続ける人が最終的な勝者です。
私はどんな下落相場でも、一度も売ったことがありません。 積立設定を変えず、口座を見ない。 “退屈な投資こそ、最も確実な投資”です。
④ 手数料を下げる|コストは複利の敵
信託報酬がわずか0.5%違うだけで、20年後には数百万円の差になります。 低コストのインデックスファンドを選ぶことが、複利の最大化には不可欠です。
ボーグルは「投資家の最大の敵は市場ではなくコストだ」と言いました。 毎年1%の手数料を削ることは、年1%の運用益を上げるよりずっと価値があります。
⑤ 再投資を続ける|利益を使わず、雪だるまを大きくする
配当や分配金を受け取って使うのではなく、再投資に回す。 この「利益が利益を生む」状態が本当の複利です。
私は再投資型のインデックスファンドを中心に運用しています。 受け取らずに再投資を続けることで、 資産の増え方が年々“加速”していくのを実感しています。
まとめ|複利の力は「早く・続けて・売らない」
- ① 種銭を作り、元本を増やす
- ② 早く始め、時間を味方につける
- ③ 下落時も売らずに継続する
- ④ 手数料を抑え、利益を再投資
複利の力は、あなたの味方です。 焦らず、コツコツ積み上げていけば、 10年後・20年後には“何もしなくても増える仕組み”が完成します。
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