先週「ガイヤの夜明け」を観ました。番組ではガラス粉を利用した新素材、高知県・馬路村で間伐材を利用したバッグの商品化をメインに取り上げていましたが、私には導入部分のキューピーと伊藤園の取り組みに興味があります。

マヨネーズ製造で大量の卵を使用するキユーピーでは、卵の殻の内側にある薄い膜「卵殻膜」を資源として利用しているそうです。アミノ酸を多く含み粉末にして繊維に混入させることで生地が柔らかくなるということからジーンズなどの衣料の原料の使われているということでした。

また、伊藤園は飲料の製造後に出る茶殻の再利用を進めています。同社HPから引用します。

茶殻には茶ポリフェノール(カテキン)など多くの有用成分が残存しています。ですが、茶殻は多量に水を含み腐敗しやすいなどの欠点があります。それら腐敗しやすい茶殻を有効利用するためには、排出直後の茶殻を乾燥し、製品化工場(リサイクル工場)に輸送する方法が考えられます。ところが、茶殻は多量の水分(水分率:約8595%)を含むため、乾燥コストや乾燥エネルギーの消費問題などが発生し、製品コストや環境に悪影響を及ぼし、持続不可能なビジネスとなる場合があります」。

「当社ではこの課題を克服し、茶殻の事前乾燥を必要とせず、含水茶殻を飲料工場から製品化工場(ボード工場、樹脂工場、せっこうボード工場など)に輸送する技術、各製品化工場にて含水茶殻を保管する技術開発に成功しました。これら茶殻の輸送・保管技術により飲料工場と製品化工場間の生産スケジュール調整が容易になり、乾燥機施設などの初期投資や乾燥燃料が不必要となるメリットがあります」。

「また、有用成分を含んだ茶殻を肥料や飼料だけでなく、生活空間に有効利用することを考え、茶配合ボード、茶配合樹脂、茶入りせっこうボードが誕生しました。このように、茶殻を含水のまま利用して、お客様の身の回りの商品に有効活用する技術が『茶殻リサイクルシステム』です」。




以前はリサイクルはコストだけがかかりお金にならないといわれていましたが、やはり日本の技術力はたいしたものです。近い将来、リサイクル商品でなければ消費されない社会になるのではないでしょうか?

伊藤園リサイクルシステム