夜な夜な走るものは
死の匂いに誘われて
一寸先の光さえ閉ざす
死角が凶器となる

誰も文句は言えない
作り出した摂理が物語る
需要と供給の矛盾が
過酷な生活と時間を築いた

貴方は気付いてたかしら
張り巡らされた過密な日程を
様々な場所に潜む死角が
想定内の事故だということを

被害者も知らないといけない
原因は自分たちにもあるのだと
法は罪を裁くだけで
人の業は裁かない

人は気付かぬ内に矛盾を作るもの
安全なものは存在しない
全ては生と死の世界
安全って一体何なのだろうと思わない

真剣に考えてみなさい
あるのは矛盾だらけの基礎
その職に就くものだけが知っていること
それ以外に就くものは知らないこと
知識と見方が乏しい人ばかり

幾らでも伝える術があったのに
それを怠った為に発生した
言葉を掛けたりするだけでも
防げたかもしれないのに

気付いていたのに
違和感を感じ取っていたのに
防がなかったものも過失

被害者全てが被害者ではない
加害者ばかりが責められる
作り出したのは被害者でもある
情報社会は真実を伝えていない

まだ隠蔽を続けるつもり
過去の惨劇を繰り返さない為
今の世に伝える為にある教訓

浮き彫りになった甘さ
それを知ってた社会
それを許していた私たち

業は更に重く伸し掛かる
罪の爪跡は消えない

死角は常にあるもの

気付けば凶器の山の中

貴方の身体も凶器そのもの