ふと数年前のことを思い出した。

 

当時、大手旅行会社を辞めて

一瞬だけアロマセラピストになったことがありました。

 

将来の独立をぼんやりと目指しつつ

ホテルのスパとオープンしたばかりのアロマテラピーサロンを

掛け持ちして、休みなく働いてました。

これまで結構な金額を払って資格をとってきたから

元取らなきゃ、と必死でした。

夢にむかってまっしぐら、のはずでした。

 

早朝に家を出て深夜に帰る日々。

太陽をほぼ見ることのない毎日。

 

自分が本当にやりたいことは、これだったのか、と

疑問を持ちながらも

もう後戻りはできない、と

何も考えないように仕事をこなしていました。

たぶん体をこわす寸前でした。

 

そんなとき、信じられないようなお客様とのトラブルがありました。

面と向かって「あなたじゃ嫌。セラピスト代えて」

と初めて言われました。

ぶっちゃけ原因がいまだにわかりません。

 

当時ショックではありましたが、

あの出来事があったからこそ

私は(なぜか)すんなりと別の道へ進もうという

決断ができたのだと思います。

なんか、「この道じゃないでしょ」という

メッセージがきたような、不思議な感覚でした。

 

それからすぐ、タイミングよく全く別の業種の仕事に

転職できることになり、

今につながっています。

 

セラピストの経験が回り道だったかというと、

確かにそうかもしれません。。。

私も「こんな簡単に辞めちゃって、あの時の情熱は何だったのか」と自分を責めたり葛藤もありました。

でも、今となっては「あの時軌道修正して本当によかったなあ」と

思っています。

そして経験が無駄じゃなかったとも心から思います。

 

最近、点と点が線になる、というような

これまで無駄と思っていた経験やスキルが

意外に評価された、とか、今後可能性が広がりそうなことが多くて。

だからセラピストの経験も別の業界の経験も

未来の自分にとって必要な経験だったのだと。

一見、まったく関係性がないようなんですけど。

 

この先どうつながっていくのか、逆に

楽しみだなあと、そんなことをふと感じた夜でございます。