皆さま、こんにちは。
東京都在住、「ココロの色鉛筆」の関 羽澄季(せき はづき)です。
富士本栖湖リゾート 芝桜祭りにて
虹いろバトンは、今週から新しいテーマ「○○の色」でお送りします。
とても自由度が高いテーマなので、何について書こうかずいぶん迷いました。
私がオーラソーマ®を始めたきっかけは、以前のコラム「レッドを生きる」にも書いたとおり、たまたま訪れていたデパートで、ディスプレイされたイクイリブリアムボトルを目にして、その美しさに心奪われたことです。
ですが、そもそも「色に興味を持つ」きっかけになったことは何だろう? と考えてみたときに、最初は色そのものというより、色の「名前」、それも伝統的な日本の色名にずっと興味をひかれてきたことに気がつきました。
そこで、今回は、日本の色とその名前について書いてみたいと思います。
色にはそれぞれ名前があります。
オーラソーマは、イギリスで生まれたカラーケアシステムなので、「レッド」「ブルー」というように、英語名で色を表現することが多いと思います。
日本語だと「赤」「青」ということになりますが、それ以外に、日本には伝統的な「和色名」というものがあります。
そして、その名前が本当に美しいのです。
私が初めて「和色名」に興味を持ったのは、高校の古文の授業でした。
おそらく「源氏物語」か「枕草子」だと思うのですが、古文の教科書に載っていた作品に「桜重ねの直衣(さくらがさねののうし)」という言葉が出てきました。
「直衣(のうし)」とは、平安時代の貴族の普段着の着物のことですが、一枚のあわせ仕立ての衣の表と裏の色の組み合わせを「重ねの色目(かさねのいろめ)」といい、それぞれ美しい名称があります。
「桜重ね」は、裏の色が濃い赤、表の色が白(諸説あるようです)で、裏の赤が透けて桜色に見える色目のことです。
他にも、緑色の濃淡の組み合わせである「蓬(よもぎ)」や、浅葱色(緑みの強い青)と藍色の組み合わせの「桔梗(ききょう)」など、美しい名称がつけられた色目が多くあり、私はその雅な世界にすっかり魅了されてしまいました。
日本人は色彩感覚が非常に繊細であるといわれますが、それは日本には四季があり、季節の移り変わりが日々の生活に大きく関わっているからなのでしょう。日本人の色彩の選択に季節感の影響が強く見られるのは、すでにこの時代から始まっていたということです。
重ねの色目の名称も本当に多彩ですが、日本の伝統的な色名である「和色名」もとても美しいです。
和色名は、そのほとんどが花や草木からとられていることからも、日本人が季節感を大切にしてきたことがうかがえます。
江戸時代には、庶民が贅沢やおしゃれをすることは法律で禁じられていて、紫や紅などの華美な染色は制限されていました。そのため、「四十八茶百鼠(しじゅうはっちゃひゃくねず)」という言葉があるくらい、茶色や鼠色などの中間色に多くの色が生まれています。
わずかな色の違いにしゃれ心を見出していたところがとても粋だと思います。
特に、庶民の憩いの場であった歌舞伎の世界では、「団十郎茶(だんじゅうろうちゃ」「路考茶(ろこうちゃ)」など、役者ゆかりの名前がついた流行色も生まれました。
ところで、私は九星氣学の講師をしていますが、私の講座のコース名は和色名がついています。
氣学の最初の入り口として、吉方位の取り方を学ぶ講座は「東雲(しののめ)」、
氣学の基礎知識を学ぶ初級講座は「萌黄(もえぎ)」、
実践力をつけていく中級講座は「若葉(わかば)」、
鑑定力をつけていく上級講座は「常盤(ときわ」
という名称になっています。
「東雲」は、夜明けの空の色
「萌黄」は、春に芽吹く葉の色
「若葉」は、初夏の新緑の色
「常盤」は、常緑樹の色
で、講座の段階が上がっていくイメージでつけました。
九星氣学以外にオーラソーマもしているので、色を意識したということももちろんあります。
熟考して決めた名称で、自分では、なかなか気に入っています。
近年は、天候不順で日本には四季がなくなったと言われることも多くなってきました。
でも、カラーを仕事にしている者として、そして、日本に生まれた者として、季節を感じる繊細な色彩感覚を忘れずにいたいと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
次は、大河内宣子先生にバトンをお渡しいたします。
大河内先生の「○○の色」とても楽しみです!
7月4日に配信予定です。
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ココロの色鉛筆
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