このやりとりを

傍目から見ていた私は、

非常に理不尽な気分になった。


そもそも学校は、日本のライオンズクラブや、

日本人の寄付金からできたものだ。


その学校から生み出される、

お金はネパールの子どもに還元される

べきではないか。


学校の土地や建物は、夫の家族が

作ったものではなく、言わば、

30年前の日本人の善意で

できたものだ。


だが、30年前、学校に寄付をしてくれた

方々の善意がすべて不本意な使われ方を

したか?と言えばそうではない。


次姉の学校で、教育を受けられた子どもも

いれば、そこで教師として賃金を得ること

で生活できた大人もいる。


学校の運営者が、次姉でなくなった、

今でも、学校は学校として存在し、

たくさんの子どもたちが

教育を受けることができている。


30年前の日本人の善意が、

その目的を果たして活かされ

ていることも事実。


昨年、夫は一人でネパールに帰国。

次姉の学校を含むすべての遺産の

相続権を放棄する手続きを

してきた。


その後、ネパールからの

電話が激減し、夫も私も

ホッとしている。