ブロッコリーは糖尿病の患者を救う? | 医薬翻訳のアスカコーポレーション 社長ブログ

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大阪北浜、東京田町にオフィスを持つ医薬・バイオ分野の語学サービス会社 アスカコーポレーション社長 石岡映子のブログ。

Science Translational Medicine 6月14日号に、ブロッコリーは糖尿病に対する秘密兵器になるかもしれない、という論文が紹介されている(Sulforaphane reduces hepatic glucose production and improves glucose control in patients with type 2 diabetes)。

 

 

濃縮したブロッコリースプラウト抽出物が、2型糖尿病患者の血糖値管理に役立つらしい。スプラウトとは、発芽して3日ほどの新芽のことで、糖尿病治療の代替法になる、と。2型糖尿病は世界中で3億人以上を苦しめ、うち15%は腎障害リスクのせいで、一次治療であるメトホルミンの投与を受けることができない。

 

研究者らは、50個の遺伝子に基づいて2型糖尿病の遺伝子シグネチャーを構築し、公共のデータベースを使って糖尿病を回復させる可能性のある3,852種類の薬物用化合物をスクリーニングした。すると、スルホラファン(アブラナ科の野菜に含まれる天然化合物)は、グルコース産生を抑え、糖尿病ラットの肝臓の遺伝子発現に影響を与えることが判明。また、12週間無作為化プラセボ対照試験で2型糖尿病患者97名に濃縮したブロッコリースプラウト抽出物を投与したところ、肥満の参加者の空腹時血糖値が有意に減少したという。

 

公共の大規模データベースを使えば臨床的に意義のある化合物を迅速に発見できるようになる、と。AIが進めば、薬剤の替わりになる効果的な食品がもっともっと見つかる?

ちなみにブロッコリーにはアンチエイジング効果がある?ビタミンCがキャベツの3倍もあり、血管を強く丈夫にする。解毒作用があるからがんの予防にも。他にもいろんな効果がある優れものだ。まさに野菜の優等生?