こんにちは。
李香蘭カンパニーの斉藤昭子です。

私は幼い頃に満州から引き揚げてきました。引き揚げの途中、家族のひとりを失いもしました。戦後の東京での生活は本当に苦しいものでした。

今回の李香蘭には平成生まれの役者もいます。この作品を作るにあたって、これだけ多方面から集まった若い役者たちに、演出家がどのように伝え、まとめ上げるのか。興味深くもありました。

そして、舞台の幕は開きました。

いつも私に舞台の感想をくれる友人が、今回はこんなメッセージを送ってくれました。

「2013年に初めて拝見した時よりも戦争の泥沼に引きずり込まれる感覚を体現できたような気がしました。このミュージカルを世に送り出された浅利さんの生涯のテーマと、それを後世に伝えていこうという情熱を強く感じた舞台でした。」(原文のまま)


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今思えば、この舞台を作り上げるまでには、並大抵のエネルギーでは足りませんでした。演出家も役者も、本当に大きなエネルギーを費やしたと、改めて感じるのです。

そうして作り上げた作品を、稽古以上のエネルギーを以って表現しているわけですから、きっと、多くのお客さまに、演出家や私たちが伝えたいことが、伝わっているのだと信じております。