里親制度について多くの人に知ってもらうための本を企画したいと思い、いろいろな研究会や勉強会に出席したり、たくさんの論文を読みました。
そんな中巡り合ったのが三輪先生の論文、
『里親家庭の「おわかれ」に かかわる 3 つの視角 ー子どもの利益をめぐって』でした。
そのころ私は8か月間受託した姉妹を無事に、円満に家庭復帰させ、半年経つのに心の整理がつかずもやもやと苦しい毎日を送っているころでした。三輪先生の論文を読んで涙が止まらなかったのと同時に、ようやく気持ちを着地させることが出来ました。
三輪先生について調べると、ご実家がファミリーホームをされて、ご自身も里親としてお子さんを受託されていることがわかりました。ぜひ三輪先生にご執筆をお願いしたい!と、思いを込めた長い長い手紙を送りご執筆を依頼したところ、
嬉しいことに、ご快諾いただきました。
里親に関する本はたくさんありますが、里親のことに興味がある人しか読まないだろうな、という難しい本ばかりな気がしていました。私が作りたいのは、
「里親のことには全然興味がないけれど、面白そうだから読んでみたら里親の本だった。」という、漫画が中心の面白い読み物。
お会いした時に伺ったたくさんのファミリーホームや里親家庭でのエピソードは、どれも多くの方に知ってもらいたいと思うものばかりでした。
しかし…実は私の編集者としての経験はあまりにも少なく、この宝物のようなエピソードを、どう本として作り上げていこうか、頭を抱える日々が続きました。
そんな時…
つづく
6/2発売!