続き...
失敗や挫折をしにくい人間ほど、実は「好きな事」だけで人生を組み立てていない。
やりたい事。
やりたくない事。
良い事。
悪い事。
面倒な事。
逃げたい事。
全部ひっくるめて、「まぁそういうもんだ」と受け止める視野が広い。
昭和の頃は、
「人の嫌がる事を進んでやりましょう」
「好き嫌いをなくしましょう」
などと、耳にタコが出来るほど言われた。
今なら時代錯誤だと怒られるのかもしれない。
だが、あの教育には少なくとも、
「世の中、自分の好きな事だけでは回らない」
という現実を教える意味はあった気がする。
今は“個性”という便利な言葉で、
「やりたい事だけ選んで良い」
「嫌ならやめて良い」
という方向へ寄り過ぎているようにも見える。
結果、人生の並べ方が、
“やりたい順リスト”
だけになってしまう。
だが現実は、やりたくない事をどう処理するかで、その人間の土台が決まる。
余計な事は口に出さぬ方が平和。
そんな空気もよく分かる。
だが、耳障りの良い言葉ばかり並ぶ時代だからこそ、たまにはこんな面倒臭い話も必要なのだろう。
