【くらしナビ】年取るとにおいも変わる「世代臭」 | 毎日のニュース

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 ようやく暑さも収まり過ごしやすくなったこの季節。大量の汗をかくこともなく、においの心配を持つ人はひと安心だろう。

 だが、秋は夏に比べて気温が低いため、油断をすると皮脂が酸化したり、夏場より雑菌が繁殖したりしてかえって汗がにおうことがある。さらに、重ね着をするとにおいが濃縮されるので、衣類も気になる。

 そのような場合、効果的な対策を立てるために知っておきたいのが「世代臭」という言葉だ。主に汗と皮脂に含まれる成分が変化して生じ、体や衣類から発する、各世代で傾向の異なるにおいのこと。

 例えば、赤ちゃんから小学生まではツンとした汗くささが特徴で、中高生はスパイシーで生ぐさい。20~30代は使い古した食用油のようで、40~50代は梅雨時のかびた古本のようなにおい。60代以降は加齢により腸内環境が悪化し悪玉菌が優勢になり、汗の中にアンモニアが発生するというものだ。

 体臭や多汗について詳しい五味クリニック(東京都新宿区)の五味常明院長(65)は「生まれてから顔やスタイルも変わっていくように、人間は年を重ねるとにおいも変わってくる」と説明。

 さらに「体の中から出るにおいは生活の質を表している。普段から運動不足、睡眠不足を解消し、ストレスを減らすことが大事。食事も若い頃から野菜を中心とした和食を主体にし、ビタミンEとCを同時に摂取することを心がけていくと、結果的に加齢臭の防止にもつながる」と話している。(桜井陽介)