米国防総省は14日、ヘーゲル長官が、アラビア海北部に展開中の米海軍の空母ジョージ・ブッシュをペルシャ湾に派遣することを命じたと発表した。緊迫するイラク情勢を踏まえ、オバマ大統領が、進撃を続ける過激派勢力に対する軍事行動が必要と判断した場合に備えて米軍の「柔軟性を強化する」のが目的だとしている。
ジョージ・ブッシュにはミサイル駆逐艦など2隻が伴い、ペルシャ湾配備は同日中に完了する見通し。
オバマ大統領は13日の声明で、イラクへの地上部隊派遣をあらためて否定する一方、無人機などによる限定的な空爆などの軍事行動を含めた「さまざまな選択肢」を数日かけて検討する意向を示していた。
ただ軍事行動に踏み切った場合、イラク市民の犠牲や宗派間闘争の激化なども招きかねない一方、効果的な攻撃の選択肢は極めて限られるとみられている。(共同)