シャープは10日、米国電気電子学会(IEEE)の「マイルストーン(道標)賞」を受賞した。本格的なテレビ向け液晶ディスプレーの開発が液晶産業の発展に貢献したと評価された。同賞は社会や産業の発展に貢献した画期的な研究成果に贈られる。シャープは「電卓の開発」「太陽電池の商業化」に続き3回目の受賞で、国内最多となる。
大阪市内のホテルで授賞式が開かれ、IEEEの幹部がシャープの高橋興三社長に記念のプレートを授与。
シャープは1988年に初めて、高画質な14インチの液晶ディスプレーの実用化に成功した。この開発をきっかけに液晶の大型化が進み、90年代に入ってノート型パソコンが普及。家庭用テレビはブラウン管から液晶が主流となり、スマートフォンなど携帯端末の登場にもつながった。
マイルストーン賞はシャープのほかに、国内では日本語ワープロや乾電池の開発などにも贈られている。