クリントン前米国務長官は10日発売の回想録「困難な選択」で、長官就任後初の外遊として2009年2月に日本を訪れた際、皇居・御所で皇后陛下と再会を果たしたことに触れ「めったにない栄誉だった」と記した。また、安倍晋三首相の女性政策を特筆し、各国も続いてほしいと訴えた。
約600ページの回想録は25章のうち4章をアジア太平洋地域に割いているが、中国に関する話題が大半。日本の記述は少ないが批判もなく、同盟国としての重要性を強調している。
回想録でクリントン氏は大統領夫人時代に皇后陛下と対面して以来「温かい個人的関係」を育んできた経緯があり再会した際も「笑顔で抱き合った」と回想。天皇陛下も話の輪に加わり、お茶を飲みながら互いの旅行などについて歓談したとつづった。回想録には皇后陛下と手をつなぐ写真も掲載されている。
日本を最初の訪問国に選んだのは「日米同盟をアジア戦略の要と位置づける」新政権の姿勢を示すためだったと指摘した。(共同)
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