【シネマプレビュー】「WOOD JOB!~神去なあなあ日常~」 | 毎日のニュース

毎日のニュース

今日の出来事をニュース配信中!

 「ウォーターボーイズ」など数々のヒット作を世に送り出した矢口史靖監督が、またも若者の成長ストーリーをユーモアたっぷりに撮った。今回のモチーフは林業。スクリーン全面に、ロケ地となった三重県の森林が広がる風景は、かなり見応えがある。大木を切り倒すなど爽快な場面も盛りだくさん。林業の素晴らしさを見直すきっかけをくれそうな作品だ。

 大学受験に失敗し、恋人にもフラれた平野勇気(染谷将太)は、高校卒業と同時に軽い気持ちで1年間の林業研修プログラムへの参加を決意する。向かった先は携帯電話も使えない田舎、神去村(かむさりむら)。そこで野性的な先輩、飯田ヨキ(伊藤英明)や、美女の石井直紀(長澤まさみ)ら魅力的な村民と出会って…。

 祖父が三重県で林業を営んでいたという作家、三浦しをんさんの小説「神去なあなあ日常」が原作で、細部に緻密な取材力を感じさせる。対照的な染谷と伊藤のやりとりは爆笑を誘う。緊張する場面は和太鼓の音で盛り上げるなど丹念な演出力も感じた。10日、全国公開。1時間56分。(竹)

 ★★★★(★5傑作 ★4見応え十分 ★3楽しめる ★2惜しい ★1がっかり ☆は半分)