2005年10月に静岡県で女児=当時(2)=が死亡した交通事故で、事故直後に帰国し、ブラジルで過失致死罪に問われた日系人女性パトリシア・フジモト被告(39)に対する控訴審で、サンパウロ州高裁は、時効を認める判決を下した。在サンパウロ日本総領事館も確認した。
判決は14日付。検察側は「時効判決に対して控訴や上告はできない」と指摘。フジモト被告は刑罰を受けないまま、判決が確定する可能性が強まった。
同被告は日本政府の代理処罰(国外犯処罰規定による訴追)要請に基づき、ブラジルで起訴された。
一審の同州地裁支部は昨年8月、禁錮2年2月(実際には1年間の社会奉仕活動)の有罪判決を言い渡した。しかし控訴審判決は禁錮2年に減刑した上で「禁錮2年以下」に相当する罪の時効4年が成立したと判断した。(共同)