【対話の達人】男が父親に感謝を伝える方法 Steve Mogi | 毎日のニュース

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 ほとんどの人が毎日の生活で誰かと話をしています。学生であれば友達や先生、社会人であれば同僚や上司と、家に帰れば家族と話をします。一般的に利害関係があればあるほど自分の発言が及ぼす結果を考え、言い方や話す内容に注意します。

 一方で、家族との会話は利害関係が小さい分、問題となる点があります。それは言わなくても分かるだろうと思う点です。とりわけ社会人となった男性が、父親と会話する機会は少ないのではないでしょうか。もう50年も前のことです。私が幼い頃、ある晩、母が私を寝かしつけようとしていました。家の外で酒に酔った2人組が騒いでいたので、父が外に出ていって「子供が寝ているので静かにしてくれ」と言いました。口論の末、父はワンパンチを食らいノックダウン。母が「殴れるものなら殴ってみなさい」と割って入ったところ、さすがに酔っぱらいたちは退散したそうです。次の朝、父は目に大きな青あざを作り平然と朝ご飯を食べていました。私は何も聞きませんでしたし父も何も語りませんでした。「男は黙って」という美学は私も好きですが、大人になって、父親に感謝の気持ちを伝えようと思った場合、どうすればいいのでしょうか。