【家庭医が教える病気のはなし】(43)追加接種必要な百日咳ワクチン | 毎日のニュース

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 咳(せき)は外来を訪れる患者さんで一、二を争う頻度の高い症状です。成人で6週間続くような慢性の咳は、10%程度が百日咳だといわれています。百日咳は乳幼児では死につながる恐ろしい病気ですが、7歳までに4回の予防接種が定期化されており、十分な予防効果を上げています。

 ただ、その効果が成人までは持続せず、成人での百日咳と、それによる長引く咳が問題となっています。さらに、その成人の百日咳が、予防接種をまだ受けていなかったり受けている途中の乳児に対して感染源となったりしており、これも大きな問題です。

 乳幼児期の百日咳ワクチンは、ジフテリアと破傷風の2ワクチンを合わせた3種混合ワクチン、もしくはこれに不活化ポリオワクチンを加えた4種混合ワクチンを接種します。ジフテリアと破傷風については成人後も免疫を持続させるため、11、12歳で2種混合ワクチンを定期接種としてすることになっています。しかし、百日咳ワクチンには追加の接種がありません。