フィリピン台風被害、地元当局「死者1万人超す可能性」 | 毎日のニュース

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 【シンガポール=吉村英輝】猛烈な台風30号の直撃を受けたフィリピン中部レイテ島の中心都市タクロバンの警察と行政の幹部は、同島の死者が1万人を超える可能性があるとの見方を明らかにした。AP通信が10日、伝えた。多くが水死や、倒壊した建物の下敷きになって犠牲になったもようだ。

 マニラの日本大使館によると、レイテ島には邦人約100人がいるが、10日朝も一部とまだ連絡が取れておらず、安否の確認を急いでいる。台風に関係した日本人の負傷者情報などは入っていないという。

 国家災害対策本部が10日朝までに確認した死者は151人。だが、レイテ島の行政当局は300~400体の遺体を回収しており、幹部は「1万人を超えることもあり得る」との見方を示した。アキノ大統領は「(犠牲者数は)さらに増えるだろう」として、人数には言及していない。

 今年発生した台風で最も強い勢力の台風30号は8日、タクロバンを通過。暴風雨と高潮が襲い、海に流された人も多い。タクロバンの人口は約25万人。フィリピン政府は軍や警察を派遣して救助活動を進めているが、道路が寸断されて難航している。